フェブラリーSとG1基準 | 米の心

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日本のダートG1として長い歴史のあるフェブラリーSですが、近年フェブラリーSについてG1基準を維持できるかという問題が出てきているようです。

今年のフェブラリーSは本命なしの混戦模様と言われています。日本のトップレベルのダートホースがサウジCに向かったためです。

サウジCをパンサラッサが優勝したことは記憶に新しいですが、サウジCの魅力は何と言ってもその賞金の高さです。すでにパンサラッサが勝利したことからも日本の馬でも活躍できる馬場であるということがわかり、招待されれば国内のフェブラリーSに向かうよりサウジCを選択するというのはおかしな選択とはいえないでしょう。

結果、フェブラリーSに強い本命となる馬が出走していないという事態になったわけです。

私は知らなかったのですが、G1であるためにはG1基準があるようです。上位4頭のレーティングの平均が115以上である必要性があるとのこと。格下げとなるとのは、3年連続でレートを下回った時に議論になるとのことであり、今年どうのという話にはすぐにはならないようですが、サウジCの魅力からすると今後フェブラリーSではなくサウジCを選択するという流れは当然起こりうる問題であり、今後の対策が必要ということになります。

逆にいえばよくこのレースがなぜG1なのか、とかだったり、このレースG2じゃなくてG1にすればよくない?という話もありますが、それもレーティングを安定して満たすほどのレースかというのが前提であるとも言えます。

大阪杯がG1に昇格したのも、ドバイであったりと選択肢がある中で選択肢が別れるとは言え、春先に使いやすい2000mという距離なのもあり、出走馬のレベルが確保されているからともいえるのかもしれません。反対に日本ではメインな距離ではない阪神大賞典の3000mの方がG1にならなかったのもその辺りが理由かもしれません。

以前は前哨戦を使うということが多く、前哨戦として強い馬が集まりやすいレースというのは決まってましたが、今では直接向かう傾向もあり、その意味ではG2のレースで高レーティングを維持するというのは以前より難しくなっているかもしれません。よって、G2からG1への昇格難易度は高まっている可能性はありますね。

札幌記念をG1にしたらという話もよく聞いたりしますが、札幌記念のある夏はG1レースが開催しない時期のため、放牧される傾向があります。凱旋門などを目指す場合でも、札幌を使うケースもありますが、直接向かったり、剥こうで前哨戦を使うことも多く、強い馬のコンディション調整のタイミングと重なる傾向があります。

その意味で言えば、安定してレースレベルの高さを維持するというのは札幌記念も難しいところはありますね。その辺りがG2からの昇格とならない理由かもしれません。

最も、昇格ができた場合は、前哨戦として使い、その後秋競馬にはいるというローテも一つの選択肢になり得ます。春競馬を古馬で考えると、国内でターゲットになるのは大阪杯に宝塚記念が中心でしょうか?天皇賞・春は距離が長いため、使う馬は限られます。

ただ、個人的には宝塚記念も本来使いやすいレースとは言い難いところがあるかと思います。グランプリレースですが2200という中途半端な距離であり、また雨季のため馬場のコンディションが難しく、馬への疲労も蓄積されます。それを考えると、大阪杯やドバイあたりを春の目標にしてその後、一旦放牧、札幌記念から使うというローテは一つアリかと思うからです。

まぁこれも札幌記念がG1であればという話なので、そのあたり札幌記念がレーティングを維持できるようになればG1として魅力的なローテも示せる一方で、維持できなくてG2であるならば、今以上の扱いにはならないでしょうし、そのあたり微妙なところな気がしますね。

さて、フェブラリーSについて話を戻すと、現状としては、降格も認めるという形で今の時期で開催をするのか、開催時期をずらすのか、結局どちらかしかないかと思います。

そもそもがチャンピオンズCからフェブラリーも開催のタイミングが近く、その上サウジCの開催に、3月のドバイというところを考えると冬から春先にかけて賞金的に魅力的なレースが集中しているということになります。それを考えると、時期の変更の必要性というのはしれたところであり、いずれ議論される話なのかなと思います。

もしマイルという距離を維持するのであれば、個人的には、9月くらいは面白い気もします。まぁ、その場合東京での開催ではなくなってしまうかもですが。

9月あたりであれば、まだ秋G1が開催となっていない時期であることに加えて、もしBCなどをいしきするのであれば10月末のBCの前の前哨戦的な役割を与えることができます。

本当に強い馬からすれば春先のドバイまでが一旦の目標になりますし、そう考えるとその反対のタイミングくらいのほうが使いやすいというわけです。1月でサウジの前哨戦の位置付けもありかもしれませんが、それだとチャンピオンズCとの間隔が近すぎるという形になります。

そもそもチャンピオンズCとフェブラリーSは距離的にも200mしか違うがないという点からすると1月よりはそのあたりの方が望ましいように思います。

他国の競馬も今後は意識する必要性が出てきた中で、伝統あるフェブラリーSをどうするか考える時期になっているのかもしれませんね。