太陽光発電のメリットと注意点! | 二世帯住宅建築のすべて

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娘夫婦と二世帯住宅を建てて同居することになったアラセブです
ハウスメーカーの決定から契約、間取りの設計、床やクロスを決めていく注文住宅の最初から完成まで 
そして住み始めての良しあしなどについて記録していくことにしました
皆さんの参考になれば幸いです

 

今日は、太陽光発電について書きます。

 

これから戸建ての新築を考えている方に参考になれば幸いです。

 

少々、長文です(^_^;

 

太陽光発電の素晴らしさ

 

我が家のシステムを紹介します。

 

太陽電池は、カネカの瓦一体型の「VISORA ヴィソラ」です。

瓦3枚分の代わりに葺くので、正に発電する瓦となります。その分瓦が節約できます。

 

我が家の場合、E-AH430(43W)が157枚とE-PH420(42W)が30枚で、計8.011kWの出力になります。

 

ちなみに、E-PH420は防眩仕様で北側の屋根に乗せているモジュールで、太陽光が北側宅地への反射を抑えて眩しくないようにしています。

 

工事中の写真ですが、右側が防眩仕様で左側の一般仕様と比べると反射が抑えられています。

 

パワーコンディショナー(パワコンと略します)は、オムロン製単相用屋外設置型のKPR-A48-KS(4.8kW)を2台設置しています。

パワコンとは、太陽電池で発電した直流電気を交流電気に変換するとともに電圧も100Vや200Vに変換して、自家消費や売電できるようにするものです。

 

このパワコンの特徴は、発電量が相違する複数の回路を接続することができ、しかもパワコンを複数台連携することができるので、東西南北4面の屋根面に分散した4回路(計4.399kW)+4回路(計3,612kW)の太陽電池を繋げた我が家にはピッタリの機能だったそうです。

 

なお、このパワコンは横に並べるのが通常らしいですが、我が家では右に壁、左のエコキュートのタンクがあるため、縦に並べたそうです。

 

 

太陽光発電の表示ユニットは、カネカ製のKP-MU1P-Dです。

 

この表示をするための計測ユニット、カネカ製KP-MU1P-Mです。納戸にあるブレーカーボックスの横に設置してあり、無線LANで表示ユニットと繋がってます。

本当は真ん中の部分にはカバーがあるのですが、外されたまま引き継ぎカバーの所在は不明です。

 

ライブレポートに切り替えると、24時間前から1時間ごとの発電、売電、買電、消費の電力量がグラフで表示されます。

ほかに、様々なデータをグラフや一覧表で表示したり、表示したデータをダウンロードできる機能があります。

 

 

 

実は、三井ホームが提案した当初のプランはパナソニックの太陽電池で3.5kWでした。

 

その屋根設置図を見ると、南側屋根の半分程度しか使ってなかったので、目いっぱい追加して5.5kW程度に増やしてもらえないかお願いしました。

 

すると、営業マンが「では8kW程度にしてNearly ZEHを目指しましょう。三井ホームのZEHキャンペーン(30万円値引き)の適用があります。」と言われ増やしました。

 

工事金額は120万円増えましたが、キャンペーン(30万円値引き)で実質90万円増の205万円で済みました。

 

1kW当たりの費用は、約25.6万円です。当初のパナだったら約32.9万円でした。

 

経済産業省の2023年データによると、住宅用太陽光発電の1kW当たりの平均費用は26.1万円だそうですから、ほぼ同じです。

 

しかし、キャンペーンがなければ高くなっていたから、ちょっと贅沢な太陽光発電かもしれません。

 

 

「Nearly ZEH」を大雑把に言えば、『ZEH基準を満たした空調、照明、給湯、換気の省エネ機器で20%のエネルギー消費量を削減した場合、55%以上80%未満を再生可能エネルギーで補うことにより、エネルギー収支をほぼゼロにできる』らしいです。

 

これは、昨年1年間の発電量などです。

太陽光発電は9,820kWhで、消費電力14,932kWhの65.8%を賄っています

 

太陽光発電によるCO2の削減は、5,214kgです。

 

5,000kgのCO2を吸収するためには、杉570本で1年間かかるそうですから、ほんの少し地球温暖化防止に貢献しているかもてへぺろ

 

 

 

太陽光発電の素晴らしいところは、何と言っても売電によってお金が入ることでしょう。

 

お金が出入りしないので有難みを感じにくいですが、実は最もお得になっていることは発電した電気の自家消費です。

 

このブログで紹介していますが、売電料は年間9万6,541円でした。

 

自家消費による電気代の節約は、推計ですが年間12万9,184円にもなっていました。


売電と自家消費の合計で年間22万5,725円も得したことになりますニコニコ

 

太陽光発電システムの工事費約205万円は、9年で回収できそうです。

 

 

1年前から買電の単価がとても値上がりしていますが、買電単価が高くなればなるほど自家消費による節約は大きくなります。

 

昨年12月の買電単価はデイタイムで34.87円/kWhですが、売電の単価は17円/kWhですので、売るよりも自家消費した方が得なのです。

 

 

太陽光発電の検討をしている方には、是非知っておいていただきたいのが、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」(FIT)は、10年間で終了することです。

 

しかも固定買取り価格は、年々下がっています。

 

しかし、設置費用も年々安くなっていますので、仕方ないのですがショボーン

 

固定価格買取制度ができた2012年の買取価格は、42円/kWhでしたが11年後の2023年には4割弱の16円/kWhになりました。

 

一方、設置費用も年々下がってますが、2012年の46.5万円/kWが、2023年には26.1万円/kWと6割弱に留まっています。

 

また、1997年に創設された「住宅用太陽光発電導入支援対策費補助金」も年々減少し、2013年度(1.5~2万円/1kW)までで終了してしまったことから、太陽光発電の旨味は減少してしまいました。

 

 

しかも、固定価格の期間10年が過ぎれば、大幅に買取単価が下がるようです。

 

地元の電力会社のFIT後の買取価格は7.15円/kWhですから、10年前に太陽光発電を始めた方の単価38円より31円程度も安くなってしまいます。

 

 

ただし、地元電力会社以外の買取先が色々とあります。

 

地元電力会社よりも2円~4円程度高く買い取ってくれるようです。

 

その中でも、お得な買取制度を用意しているハウスメーカーもありますから、これを調べてハウスメーカーを決めるのも一計です。

 

 

あるいは、10年後に蓄電池を設置して、発電して余った電力を夜間などに使用することで買電料金を節約することができます。

 

我が家の場合、2022年1年間の売電量は5567.7kWhでした。

 

これを蓄電して夜間に自家消費したとすると、直近のナイトタイムの買電単価の20.8円/kWhで計算して115,818円になります。

 

地元電力会社のFIT終了後買取単価は7.15円なので、39,809円しかなりません。

 

蓄電池による自家消費の方が76,009円も得です。

 

 

しかし、蓄電池は1kW当たり15万円~21万円だそうですから、我が家の場合8kWですから120万円~168万円もかかります。

 

蓄電池への投資を回収するには、16.5年~23年もかかりそうです。

 

そして、回収後は丸儲けとはなりません。

それは、家庭用蓄電池の寿命は15年~20年と言われているからです。

 

したがって、FIT後の蓄電池導入はよく考えた方が良さそうです。

 

 

ちなみに、家庭用太陽電池の寿命は、30年以上はあります。また、メーカーの出力保証は、最大出力の80%程度を20年~25年間保証としていることが多いそうです。

 

カネカの場合は、最初の10年間が公称最大出力の90%、11年目から20年目まで公称最大出力の80%になってます。

 

 

太陽光発電の欠点は、何と言っても雨や雪の日には殆ど発電できないことです。

 

この日は雪が降りそうな曇りでした。

 

昨年、一番多く発電した日です。

 

年間のグラフです。

5月が最多で次に8月が多いです。

 

折れ線グラフはピーク発電電力ですが、8月には9kWh超もあります。

 

システム上の発電出力は8.011kWhなのに、それを超過することもあるようです。

 

 

住み始めて約1年後に突然こんな表示がでました。

 

この表示ユニットは、結構、楽しませてくれていますニコニコ

 

一覧表も表示できるし、そのデータをダウンロードすることもできます。

 

 

 

パワコンは蓄電池を併用している場合は自動で自立運転に切り替わるものもありますが、我が家の場合は蓄電池はありませんので、停電すると止まってしまいます。

 

停止すると発電していても売電できなくなります。

 

停電すると、太陽光発電のブレーカーを切ってから、パワコンの横にある運転ボタンを長押しして自立運転に切り替えることができます。

 

自立運転に切り替えると、停電用コンセントだけに通電しますので、冷蔵庫のコンセントを抜き差しして切り替えると冷蔵庫の温度は保たれます。

右にあるのが自立運転時に通電されるコンセントです。

 

なお、自立運転中は売電はできません。

停電が復旧すると自立運転を切り、ブレーカーを戻してから運転ボタンを押して通常運転に切り替えないと売電はできないです。

 

当たり前ですが、夜間など発電していない時間帯では自立運転にはできません爆  笑

 

それから、夏に雷鳴がするとき、僅かな時間だけ停電することがありますが、通電されれば自動復旧機能があり、操作は不要です。

 

 

太陽光発電を検討されている方には、もう一つ注意が必要なことがあります。

 

それは、出力制御です。

 

電力の消費と発電、つまり需要と供給は常に一致していなければならず、このバランスが崩れると交流周波数が乱れ、停電に至る恐れがあります。

 

再生可能エネルギー、特に太陽光発電が普及するにつれて、電力会社は自社の発電所の運転調整だけで需給のバランスをとることが困難になったため、太陽光発電事業者からの買取を拒否できる制度が2015年にできたのです。

 

10kWh未満の太陽光発電は、当面の間、出力制御の対象外となっていますから、家庭用では殆ど適用外ですが、「当面の間」とは「いつかは適用になる」ということです。

 

 

2018年からは、電力会社がオンラインで制御できるシステムを供えたパワコンが義務付けられています

 

電力会社にとっては準備万端なのです。

 

我が家のパワコンや計測・表示ユニットにも出力制御の機能がついていました。

 

一昨年の10月から太陽光発電を利用していますが、昨年12月11日から記録されていたので、電力会社から出力制御の通信があったものと思われます。

 

実際には出力制御は行われていませんでしたが、いつでも制御できる体制になっているようです。

 

そして、この制御は「無制限」かつ「無補償」なのです。つまり、どんなに発電していても出力制御されたら売電量は0kWhで0円なのですガーン

 

 

いかがでしたか。参考となりましたか?

 

これからも、戸建ての新築を検討されている方に有益な情報を提供できればと考えていますのでよろしくお願いいたします。

 

最期までお読みいただき、ありがとうございました。