「舌」は口ほどにものを言う
漢方薬局てんぐさ堂の事件簿
塔山郁
2023年7月20日 第1刷発行
作品紹介・あらすじ
累計20万部突破「薬剤師・毒島花織の名推理」新シリーズ誕生!
薬剤師試験に3回落ちた薬局の新米店主と漢方医学のプロが、様々な謎に挑む!漢方の豆知識もわかる養生ミステリー。
新宿で50年以上続く「漢方薬局てんぐさ堂」には、今日も様々な悩みを抱えた患者がやってくる。
薬剤師が患者に不可解な忠告をした理由とは?
元教師が木の実を恐がるのはなぜ?
味覚をなくしたグルメリポーターを襲った悲劇とは?
毒草を探す会社員の目的は?
薬剤師試験に3回落ちたてんぐさ堂の新米店主と漢方医学のプロが、患者が抱える不調と謎を解き明かす!
毒島花織シリーズは普通の薬局とホテルが舞台だった。
今回はそのシリーズでも登場した宇月啓介(36)が働く漢方薬局でのお話。
漢方小話
健康ではないが病気とはいえない、でも体のどこかに症状がある状態を東洋医学では未病といい漢方薬が改善に繋がるらしい。
西洋医学で使用される薬は基本的に化学合成された単一成分からなる。対して漢方薬は二種類以上の生薬を配合して作られる。
西洋医学は病気の原因を探して治療を行い、漢方医は体質と症状を同時に改善する。
西洋医学は病気を診て、東洋医学は病人を診る。
と基礎知識から教えてもらえる。
サルミアッキというリコリス(甘草の一種)菓子は食べ過ぎると死んでしまうという話は怖かった。
(グリチルリチン酸の過剰摂取で偽アルドステロン症を引き起こす、漢方薬との併用は特に危険)
漢方薬の奥深さがとても面白く、漢方薬局に行ってみたくなった。