「 深刻な現状 」 | 株式会社駒形亜鉛鍍金所 - スタッフブログ

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 1.2.3月は日時が過ぎるのが速いと言いますが、本当に

速いですね。一瞬のうちに1月が終わってしまいました。

 

先日、某新聞社の記者の方が取材で、来社されました。

比較的新しい方で私も初対面でした。

我々の業界の展望を聞かれましたので、正直に大変厳しい旨お伝え

しました。

 

平成8年に業界の生産量が206万トンを記録したのち徐々に下降に転じ、直近に至っては100万トンを割り込むところまで来ました。

大きな原因は平成に入って世界の工場としての中国の台頭にあります。多くの規格品が価格重視の安価な中国で生産され、めっき加工迄され日本に入ってくるようになった事です。

 

一方国内事情もあります。

昨年12月に大阪市港区にある架線金物等のメーカーである

昌一金属㈱が負債額39億円で倒産しました。

地元でもあり小物めっき業界では皆よく知る架線業界の老舗でした。

電力会社で使われる架線金物や電柱についているすべての金物が溶融亜鉛めっきされていますが、これらは安全管理のため定期的に取り替えられていました。

それが東日本大震災の後、原発がことごとく停止に追いやられ電力会社は窮地に立たされました。コスト削減のため主な架線金具は定期交換されずに腐食や破損した箇所のみ目視検査後取り替えられるようになりメーカーの受注量が激減したようです。

また、電力自由化により加速的にこの構図が速まった事は否めないと思います。

 

適正に安全管理が維持できれば問題ないのですが、難しい点が数多くあると思います。

折しも先月23日に東日本新幹線が架線の破断事故で新幹線が丸一日止まりました。これは架線を支えているロッドといわれる物で、鉄筋の先に輪っぱがついた金具でこの溶接部分が腐食し破断した事が原因と考えられています。

この金具も仕様では30年で交換する事になっていたようですが、事故当時で38年経過していたそうで。

今回は単に運休ですみましたが、大惨事にも繋がる可能性は十分にあるわけですから、慎重に捉えて対応して頂きたいと思います。

 

もう一方で深刻な問題が人手不足です。

政府は盛んに賃上げを声高く叫んでいますが、全企業の8割近くを占める中小企業の中で収益を上げているのはどのくらいあるでしょうか? 黒字決算をしてる企業は約半分です。円安を背景に好決算をしている大企業ばかりが取りあげられていますが、中小企業に至っては反対に苦しいところが大半であると思います。

 

我々の業界に至っては原材料の高値での推移がここ数年続いており、厳しい状況の企業が大半であると思います。

 

考えれば難しい事ばかりですね。

 

ご支援ご協力のほど宜しくお願い申し上げます。