後悔しない選択で笑顔を守ります | 二男の神経芽腫 ~闘病覚えが記〜

二男の神経芽腫 ~闘病覚えが記〜

2014年3月、1歳2ヶ月の二男が神経芽腫(ステージ4)と診断されました。高リスク標準プロトコル治療を終了目前にして、腫瘍の残存が発覚。臍帯血移植に望みを繋ぎましたが、ほどなくして再発…。笑顔で闘う!をモットーに、二男の笑顔を綴るブログです。

PETは、膵臓以外の部位(仙骨、腰椎、胸椎)では取り込みがなくなったという喜ばしい結果だった。
しかし、膵臓への集積が増加しており、先日のMR画像で指摘された通り、腫瘍の増大と判断された。

この先の治療の選択肢として考えられるのは、以下の3つ。

①膵臓病変の切除手術
②さらに腫瘍を抑制するための強い化学療法:例)初発時の強化療法
③これまで投与していない組み合わせで、再発神経芽腫のサルベージとして行われている化学療法:例)TC療法

ただ、どれがベターなのか、先生たちも決めかねている状況だという。
父と母の判断材料にするためにも、情報を集める時間が欲しいと言われた。
もし、未来が見えているのなら、切ってしまえば病気が治ると決まっているのなら、迷わず手術を選ぶだろう。
治療を重ねるごとに、病気に耐性がついてきて、いつの日か抑えが効かなくなってしまうことを考えると、手術という選択肢が増えたのは、希望の光なのかもしれない。
だけど、どうしても、前向きに捉えることができずにいる。

その理由のひとつとして、PIカテーテルが入らなかったことがある。
計三カ所からトライして、二時間近く粘ったのだけれど、どうしても肩を越えることができず、仕切り直しとなったのだ。
先生の技量の問題とも言えなくはないけれど、治療や日々の採血で、血管がダメージを受けていることは間違いなくて。
見た目パッとわかる副作用に二男が苦しむ姿を見るのも辛いけれど、こうして、自分の気づかないところで、ジワジワと二男の体がいたぶられている事実を突きつけられるたびに、胸が「クッ」と詰まる。

致死量以上の抗がん剤投与、二度の移植、限界量を超えた放射線治療…
母の本心は、もうこれ以上、二男を苦しめたくない。
手術が成功したとしても、再発・再燃する可能性がゼロになるわけではないから。
無駄に二男の体力と自由を奪うだけの結果にもなりかねないから。
それでも、手術を受けることが、明るい未来に繋がるのであれば、これまでもフェニックスのように逆境や絶望をはねのけてきた二男の逞しさ、その力に懸けたい気持ちもある。

「お家に帰りたい」

「お兄ちゃんと遊びたい」

「恐竜博物館に行きたい」

そう、「生きたい」と願う強い気持ちが二男にあるからこそ、治療を頑張り抜く力が出るんじゃないか。


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この笑顔を守るために、後悔しない選択をしたい。