雑感14
どこか自分のなかに隠された「才能のスイッチ」みたいなものがあって、ある日突然、それがオンになり、目覚ましい力を発揮できるのではないかと、心のどこかで期待していたよ。
大学を卒業し、10年近い歳月が流れ、どうやらそんなスイッチはなく、自分は極めて凡人だということがわかり、ベンツを新車で買うこともなければ、アイドルと恋に落ちたりすることもない。
子どものときから、妄想癖が強く、「この仕事に就いた私」という夢想をしたことを今も時々思い出すわ。
雑感13
写真展のタイトルを何にするか考えて、DMも悩みに悩んで、「空白」にしました。
特に「空虚」という言葉と迷いましたが、「空虚」の言葉に、暗に含まれるセンチメンタルなニュアンスを嫌ったのが一つ、あとは、やることのない土日の目覚めたときに眺める天井のようなイメージを撮りたいという考えから、このタイトルにしました。
雑感12
その昔、私は自分の描く絵に自信がありましたが、あるときを境にやめることにしました。
まだ小学校の3年だったかと思いますが、夏休みの宿題で、コオロギの自由研究をし、私にしてはまじめに計画的に、その宿題をやり終えました。自由研究の総仕上げとして、表紙にはデカデカとコオロギの絵を書いて、さあ完成。
夏休みが明けて、学校に行き、夏休みの宿題の提出の段になって、確か辻村君という男の子だったと思うのだけど、彼もまたコオロギの自由研究をしていて、その表紙には同じくデカデカとしたコオロギの絵が描かれており、その絵は客観的に見ても非常に素晴らしく、私のコオロギの絵とは比べものになりませんでした。
私は、自分の自由研究が非常に見窄らしく感じて、その宿題を丸めて、机の奥にしまい込み、先生には宿題を忘れたことにして、後日ひっそりと捨てました。それが最後です。