中国の不動産の動向(2024年8月)
定期的にこの話題を書いているのですが、不動産動向というのは、景気に直結する問題で、不動産が高くなると、高級品がバカ売れし、不動産が安くなると、高級品が全く売れなくなったりするのが現実です。
この所、中国では有名ブランド店の売り上げが数年前の半分ぐらいになっていたりします。そうすると、恐らく不動産が安くなっているということが分かります。
そこで、現在の不動産の値段を、データ化したいと思います。
注意点として
- 都市も広いので中心部の物件が多く売れたら平均値が上がってしまい、田舎の物件が売れたら平均値が下がってしまったりして、必ずしもデータは信用できません。
- 中国の不動産が、爆上げした時期は2回あります。1回目は2003年前後に2倍になりました。2回目は2016年前後に2倍になりました。
以下、2009年からのデータを2019年まで載せます。
考察
一番上の2024年8月のデータですが、例えば上海は68000元と書いてありますが、車で1時間ぐらいの田舎の物件も混ざり平均値を下げているので、東京で言えば足立区みたいな物件でも、ものすごい高額だと思います。書いてある値段よりは高いです。
約2年前の天井と比べ2-3割下がったと言いますが、2009年比では、未だに3倍ぐらいにはなっているみたいです。
これを日本で言えば、3000万円の物件が15年かけて1億5千万円に上がり、現在1億円ぐらいになっているみたいな話です。
でも不動産のローンが払えなくて、銀行に取られてしまっている物件も多いです。
中国の不動産は不況に陥っていて、消費や中国株が落ちていることは事実です。
ただし日本も1992年から2012年頃まで不動産が20年ぐらい下がり続けましたが、その間、日立製作所やトヨタ自動車、その他の外需企業には、影響を与えませんでした。
中国も不動産不況が起こっていることと、BYDなどの輸出企業が不況になることは全く関連性がないと思われます。この点は、一緒にはできません。