パリ五輪の開会式の感想
土曜日からオリンピックが始まり、ちょっとだけ見ています。(ほとんど録画放送)
開会式も1時間ぐらい見たので、いろいろと感想を書かせていただきます。
多様性と何でも有り、を全面に出しているように見えた
最大の特徴として、歴史上初めて市街(セーヌ川)で開会式が行われました。セキュリティ的に危ないのですが、フランスらしく非常に独創性がありよかったと思います。
メッセージは多様性に思えました。
東京オリンピックも同じテーマだったのですが、多様性を全面に出すと見た感じゴチャゴチャになるという弊害が生まれます。肌の色や服や見た目やダンスなど統一されていないので、統一感がないのです。
1年前に、ディズニーのマーメイドが多様性を全面に出しましたが、違和感が酷く世界中から批判されたのに似ています。人魚姫が黒人で、さらに姉妹が人種がバラバラ、黒人の人魚姫のお父さんが何故かイタリア人みたいな顔と辻褄があわず、集中力がなくなります。
中国とは大きく異なる
良い悪いを討論したいわけではないのですが、2021年北京オリンピックとは大きく異なりました。北京五輪の開会式は、全体主義です。
あれは2008年の北京オリンピックでも総合演出家だったチャンイーモウ(有名映画監督)が担当したのですが、テレビ画面で撮影される角度とか、一秒もずれない動作とかタイミングとか、ロボットのように管理された開会式でした。
そこにはとにかく(チャンイーモウの価値観では)醜いとされる60歳以上の老人とか、肌が黒い人とかは全くテレビに映りませんでした。
テレビに映るのは、韓流スターのような美男美女ばかりです。もしくはスタイルのいい人。120kgぐらいの太った中年は映りません。
もしこれを日本や欧米がやると、こんな画一主義の1つの価値観の演出はおかしいとなります。東京オリンピックでも、例えば、森山未来がゾンビみたいな踊りをしていたり、大竹しのぶが数分間何かの踊りをしていました。
これは中国の価値観ではNGです。開会式にゾンビを出すというのは、結婚式とお葬式を同時にやるようなものです。大竹しのぶを5分間大画面で映すなら30歳ぐらいの若い有名なダンサーを映すと思います。
あと東京オリンピックには長嶋茂雄氏がランナーとして大きく出てきましたが、歩けない人を映すのもNGです。オリンピックは国威発揚の場であるのです。
- 中国にはまとまりがある
- 中国には力がある
- 中国は美しい
- 中国には技術力がある
- 中国にはお金がある
- 中国はこれからの国だから年寄りを映さない
中国の開会式には、たぶんこのような裏のテーマがあったと思われます。
ここでは中国を取り上げましたが、かといってそれが悪かったというわけではなく、東京五輪やパリ五輪とは対照的でした。
一部からは批判も出ている開会式
パリ五輪では、一部から批判が出ている演出もされたそうです。
マリーアントワネットが首を切られた状態で、歌を歌っていたそうです。
これは、日本でもNGになる演出だと思います。フランス的にはフランスは表現の自由があるということなのだと思いますが。
聞いた話によると、ロンドン五輪の開会式でエリザベス女王が出てきたのに対抗し、フランスは人民の自由な国なのだという意味があったそうです。
下は話題の青い男なのですが、東京五輪の森山未来のゾンビみたいなものに似ていると思いました。何か宗教的にまずいことをしてしまったみたいで、批判されているみたいですが。それが何なのかは、あまり興味がないのですが。
LGBTも主要テーマ
下のような、ひげを生やした豊満な女性が何度も出て来たり、マッチョな男性が網タイツを履いてダンスをしている場面がありました。
モンゴルの衣装が話題に
開会式では、モンゴル選手団の衣装が絶賛されているというニュースを見ました。
チャイナドレスは、満州族の衣装なのですが、満州族とモンゴル族というのは、親戚みたいなもので衣装もほとんど同じです。下みたいな衣装は当方も何度も作ったことがあるのですが、縁の所が何重にもなっているので、作るのに時間がかかります。
ちなみにモンゴル族は草原に住んでいて、満州族は川沿いに住んでいます。モンゴル族は農耕をしないのですが、満州族は、半農半狩猟の生活をしています。満州族は豚を食べます。