[ 国立公園鉄道の探索 ]
日本一サンゴ草群落地へ
(網走国定公園)
湧網線卯原内駅跡のホームには、入口に向かって「名所案内」が掲げられています。
「網走国定公園周遊指定地」とあります。
鉄道と、この景勝地帯が結びついていたことがわかります。
サンゴ草群落、 見ごろは9月中旬。
それでは、これからその名所を訪ねたみたいと思います。
能取湖南畔・卯原内の「日本一サンゴ草群落地」。
表示版の背景には、紅緋に色づき始めたサンゴ草の湿原が広がっていました。
正式にはアッケシソウだったと思います。ヤチサンゴと呼ばれることもあるそうですが、イメージ的には
ぴったりの呼び方と思いました。
風景としては、ここ「網走国定公園」でとりわけ輝きをみせ、この国定公園を特徴づける景観と目されています。
「・・・・・北國の秋をひときわ深く印象づける静閑で壮麗な風景」と締めくくられるこの一文、
故郷への賛歌と感じられました。
対岸の薄紫の山や、青い湖面とのコントラストが鮮やかです。
色彩感あふれる能取湖の風景地を走り抜けた湧網線、
9月の晴れた日に乗り合わせた人の心には、艶麗な景勝区間の記憶が刻まれたはずです。