[ 国立公園鉄道の探索 ]
姫川渓谷の車窓風景 (大糸線 南小谷~小滝間)
長野県の松本と新潟県の糸魚川を結ぶ大糸線(松本~糸魚川 105.4km)の北部、
南小谷~糸魚川間は非電化区間となっています。
ワンマンのディーゼル車が走るローカル線です。
途中南小谷から小滝にかけては、急峻な姫川の渓谷地帯を走り抜けます。
トンネルが多い区間ですが、ところどころで姫川渓谷の風景を眺めることができます。
南小谷駅近くでは、まだ姫川もまだ比較的穏やかに流れています。
中土駅付近から南小谷側を眺めます。
北小谷~平岩間。このあたりからだんだん姫川の渓谷は険しさを増していきます。
平岩~小滝間。「デンカ株式会社の大網発電所」の近くでは、切り立った断崖の下を潜り抜けます。
崩れた岩でトンネルが押しつぶされないのか心配にもなります。
余談ながら、姫川で水力発電事業も手掛ける「デンカ株式会社」の糸魚川市にある青海工場では、抗インフルエンザ薬・「アビガン」の原薬となる「マロン酸エチル」の製造が再開された、との報道がありました。
それまでこの原材料は、輸入に頼り、国内工場の製造ラインは休止されていましたが、「新型コロナウイルス」の特効薬として期待が高まった今年6月、国の要請を受けて再稼働されました。
「アビガン」が本当に新型コロナウイルスに効くのか、検証結果が出るにはまだ時間がかかるようです。
もし、効果があることが分かれば、この急流・姫川で発電された水力エネルギーが、国難を救う原薬生産の一助としての役割を果たすことになるはずです。
平岩駅をすぎ小谷駅へ向かう沿線風景。
このあたりが、フォッサマグナ北部を日本海へ向かって流れる姫川が、深く大地を穿つ渓谷風景が車窓に展開する区間です。
線路の脇を流れる姫川の様相もだんだん緊迫感を漂わせてきます。
姫川渓谷沿いの区間では、大糸線は急カーブも多く、時速25km程度で徐行する区間もあります。
小滝駅が近づくころ、こんな屋根の下を通る区間もあります。この上がどのようになっているのか、気になります。
狭隘な渓谷地帯を抜けてきた姫川を渡ります。
カーブしている橋梁で姫川の清流を跨ぎます。
小滝駅に到着します。姫川渓谷の出口付近にあたる駅です。