[Amebaグルっぽ]

 

AmebaMeister 丸形170px

東北→北海道→北陸→東北とお仕事で回って、

各地から画像を送ってくださった連れから。

今回最後になる画像が送られてきましたカメラ

色づく山と抜けるような青空を見て、すぐ浮かんだのがこの詩です。

 

「樹下の二人」(高村光太郎)

――みちのくの安達が原の二本松松の根かたに人立てる見ゆ――

あれが阿多多羅山

あたたらやま
あの光るのが阿武隈川。

かうやつて言葉すくなに坐つてゐると、
うつとりねむるやうな頭の中に、
ただ遠い世の松風ばかりが薄みどりに吹き渡ります。
この大きな冬のはじめの野山の中に、
あなたと二人静かに燃えて手を組んでゐるよろこびを、
下を見てゐるあの白い雲にかくすのは止しませう。

あなたは不思議な仙丹

せんたんを魂の壺にくゆらせて、
ああ、何といふ幽妙な愛の海ぞこに人を誘ふことか、
ふたり一緒に歩いた十年の季節の展望は、
ただあなたの中に女人の無限を見せるばかり。
無限の境に烟るものこそ、
こんなにも情意に悩む私を清めてくれ、
こんなにも苦渋を身に負ふ私に爽かな若さの泉を注いでくれる、
むしろ魔もののやうに

とらへがたい
妙に変幻するものですね。

あれが阿多多羅山、
あの光るのが阿武隈川。

ここはあなたの生れたふるさと、
あの小さな白壁の点点があなたのうちの酒庫

さかぐら
それでは足をのびのびと投げ出して、
このがらんと晴れ渡つた北国

きたぐにの木の香に満ちた空気を吸はう。
あなたそのもののやうなこのひいやりと快い、
すんなりと弾力ある雰囲気に肌を洗はう。
私は又あした遠く去る、
あの無頼の都、混沌たる愛憎の渦の中へ、
私の恐れる、しかも執着深いあの人間喜劇のただ中へ。
ここはあなたの生れたふるさと、
この不思議な別箇の肉身を生んだ天地。
まだ松風が吹いてゐます、
もう一度この冬のはじめの物寂しいパノラマの地理を教へて下さい。

あれが阿多多羅山、
あの光るのが阿武隈川。

 

有名な「智恵子抄」に収められている詩ですね。

画像は安達、そして安達太良山でした。

光太郎の妻、智恵子は安達の出身、夫妻で何度かこの地を訪れたようです。

智恵子が発病したあと、元気だったときの妻を思って作った詩と言われています。

 

高校の時の教科書に掲載されており、

当時国語を教えてくださっていたT先生に憧れていたため、

思い入れたっぷりで朗読したことを昨日のように覚えています照れ

 

どこにも行かなくても、心は文学の旅を楽しめる。

そんなことを教えてくれた人に感謝ですね。

 

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