今回の一連の百鬼夜行のお話。

百鬼夜行に出くわした話

【今昔物語集巻14 ‐ 42】

前編 中編 後編

 

その中で出てきた「尊勝陀羅尼」。

正式名称は「仏頂尊勝陀羅尼」。

罪障消滅、延命長寿、除厄に功徳があるとされていました。

 

今回のお話は、

「そもそも陀羅尼って何なの?」ってお話。

簡単に言うと、インドのサンスクリット語の言葉・発音を、できる限り漢字に直したものです。

 

 

サンスクリット語とは、古代インドから続く言葉。

4世紀以降、仏典はサンスクリット表記されていました。

それが玄奘三蔵に代表される、中国からインドへ直接仏典を求める僧らによって、中国へ渡ったのです。

 

中国で、今度は仏典に翻訳される。

ただ、教えの中核に位置するものなどは、漢訳すると訳者の意志などがどうしても混ざる。

そのため敢えて訳さずそのまま音写した部分がでてきました。

それが陀羅尼です。

 

日本に渡ってきたものは、漢字で書いてあることもあれば、もうそのままひらがな表記にしていることも少なくありません。

 


冒頭の尊勝陀羅尼は、唱えたらこんな風になるのだそうです。

徳島県の大瀧山建治寺では YouTube チャンネルを開設しています。

太鼓を打ちながら唱えているのがありました。

それを掲載します。

 

 

前回のお話に出てきた若君様。

これを紙に書いたものを服の襟首のところに縫い付けてあったわけですね。

 

え?

書いたらどうなる?

 

こんなのです。

フッテイソンシタランヂ
ノウボボギャバテイ、
タレイロキャハラチビシュダヤ、
ボダヤボギャバテイ、
タニャタオン、
ビシュダヤビシュダヤ、
アサンマサンマ、
サンマンダババサソワランダギャチギャカノウ
ソワハンバビシュデイ、
アビシンジャトマン、
ソギャタバラバシャノウアミリタビセイケイ、
マカマンダラハダイ、
アカラアカラ、
アユサンダラニ、
シュダヤシュダヤ、
ギャギャノウビシュデイ、
ウシュニシャビジャヤビシュデイ、
サカサラアラシメイサンソジテイ、
サラバタタギャタバロキャニ、
シャタハラミタハリホラニ、
サラバタタギャタキリダヤ、
ジシュタノウジシュチテイマカボダレイ、
バザラキャヤソウカタノウ、
ビシュデイ、
サラババラダバヤドラギャチハリビシュデイ、
ハラチニバリタヤ、
アユシュデイサンマヤジシュチテイ、
マニマニマカマニ、
タタボタクチハリシュデイ、
ビソホタボジシュデイ、
ジャヤジャヤビジャヤビジャヤ、
サンマラサンマラ、
サラバボダジシュチタシュデイ、
バジリバザラギャラベイ、
バザランババトママシャリラン、
サラバサチバナンシャキャヤハリビシュデイ、
サラバギャチハリシュデイ、
サラバタタギャタシッシャメイ、
サンマシンバサエントウ、
サラバタタギャタサンマシンバサジシュチテイ、
ボウジヤボウジヤビボウジヤビボウジヤ、
ボウダヤボウダヤビボウダヤ、

サンマンダハリシュデイ、
サラバタタギャタキリダヤ、
ジシュタノウジシュチテイマカボタレイ、
ソワカ。

金沢・宝泉寺HPより引用