本日のテーマ危機に瀕すると 人は身勝手になる
2024.1.5
「早くドア開けろ!」怒鳴る人、泣き叫ぶ子ども、ファーストクラスでも…乗客が伝える“戦慄の機内“…それでも全員退避の奇跡の脱出劇、元CAが語る”魔の11分“の恐怖とは〈羽田JAL機衝突事故〉
「開いた扉は1つだけだったように思います」
衝突が起きたのは、羽田空港の4本ある滑走路のうちのC滑走路。海保の機体はボンバルディアDHC8型機の「MA722みずなぎ1号」(全長25.68メートル、幅27.43メートル、高さ7.49メートル)という中型機で、新潟航空基地への物資輸送に向けて離陸するために滑走路を走行中だった。同じ滑走路を離陸と着陸の航空機が同時に走行することは通常あり得ず、事故ならば管制ミスもしくは両機のパイロットの人為的ミスなのか、あるいはシステム上のトラブルが原因なのかが捜査の焦点になる。羽田空港は3日も大規模な欠航が見込まれ、甚大な影響を受けそうだ。
炎上したJAL機からの脱出は、想像を絶する凄まじさだった。
彼女と一緒に年末年始を旅行先の札幌で過ごしたという澤田翼さん(28)は、興奮冷めやらぬ口調で語った。
「僕は機体の真ん中ぐらいの51Aという窓側の席で、彼女は隣の51Bでした。着陸して滑走路を走っている最中にお尻が『ボンッ』という感じで跳ね上がり、窓から火花が見えたので『なんだなんだ』と思ってるうちに炎があがったんです。ちょうど翼が見える席だったんですが、その羽から勢いよく火があがっていました」
間もなく白い煙が機内に充満し、機内があっという間に熱くなった。
「最初はヘラヘラ笑ってたけど、熱さで危険を察知しました。機体はすぐに止まったけど、なかなか扉を開けてくれず、CAさんが『○番、開きません!』と絶叫口調だったので余計に不安が募りました。酸素マスクは降りてこなくて、でも息苦しくて、普通のマスクをしてたけど、苦しかった。CAさんたちが口々に『大丈夫です! 安心してください』声をかけてくれたけど、それどころじゃなかった。乗客のなかには『早く開けろ』と怒鳴る人や、逆に『CAの言うことを聞いたほうがいい』と諌める人がいたり、小さい女の子が泣き叫ぶ声なども聞こえて、混乱の渦でした」
澤田さんの体感では、機体後部が跳ねて煙が充満、無事に外に出られるまで、ずいぶんと時間がかかったように感じたという。安心させてあげようと、彼女の手をしっかりと握り続けるしかなかった。
やがて、前方2か所、後方1か所の非常ドアが開けられた。
「そこからは白い布の滑り台で降りました。そこでは一人ずつ順番で、押したりする人はいなかったんですが、それ以前に荷棚から自分の荷物を取り出そうとする人に『何してるんだ』と怒る人はいました。外に出てからは燃えさかる機体から100メートルくらい離れたところでCAさんに『10人ずつ円になってください』と指示され、その状態で30分くらい待ちました」
薄着だった彼女に上着を羽織らせた。澤田さんたちがバスに案内され、バスターミナルに移動できたのは、事故発生から約4時間経った午後10時ごろだったという。
「手荷物以外の荷物は全て燃えてしまいました。旅行中だったこともあり、服は高価なものばかりで15万円分くらいでしょうか。アクセサリーも5万円分くらいはあったので、合わせて20万円くらいの損失を被ったと思います。JALの説明では、10日から20日以内に連絡があるそうですが、もう飛行機は乗りたくない。旅行も車で行ける範囲にしたいです」
「翼から炎が出ていて。『え? ヤバイな』と思っているうちに…」
元CAが話す「魔の11分」
事故機以外もこの影響で多くの便が欠航になった。JAL545便・釧路行きの乗客だった会社員男性(35)は、機上から空港に逆戻りを強いられた。
「東京に帰省して、明日から出勤のために北海道に戻るところでした。17時30分発の飛行機に乗り込んで間もなく『ポン』と音がしたと思ったら、外で火花が見えて驚きました。そのまま釧路に到着するはずの19時15分くらいまで機内で待たされましたけど、自分が乗ってた飛行機じゃなくてホッとしました。明日から会社なので帰りたいけど、今日はもう飛行機は出ないとのことなので近くのホテルに泊まるしかない。とりあえずJALの職員にQRコードが印字された紙を渡されたので、その案内に従うしかないですね」
ニュース映像では、あっという間に火だるまになったエアバス機が繰り返し映し出された。あの火勢から、乗客全員を脱出させた乗員たちの奮闘ぶりは、不幸な事故にあっても讃えられるべきだろう。実際、この事故を伝える欧米各紙の記事の見出しには「ミラクル(奇跡)」という言葉が並び、CAたちの臨機応変の素早い対応に賞賛の声が寄せられている。
5年前までJALで客室乗務員を務めていたという女性に話を聞いた。
「JALでは今でも1年に1回は脱出訓練をしています。煙が出たり炎が見えたら、すぐにパーサー経由で報告して、全ては機長の指示の下になりますが、各CAごとに担当エリアとドアが振り分けられているので、自分の担当する脱出ドアが開閉できるのかどうかを確認して、使えるドアに誘導します。
本日の機体の場合、脱出用の非常ドアは両サイドに4つずつ、計8枚あります。自分担当のドアが使用不能であっても、乗客に勝手に開けられないようにするため、そこからは離れずに大声で使えるドアに誘導します。煙が充満している場合は『腰をかがめて』『口をふさいで』など注意も呼びかけます。今日のケースは着陸後でしたから、ドアを守りながらの声出し誘導となります。事前に緊急着陸がわかっている場合は、救命胴衣を付けたりという行程があります」
このように客室乗務員はあらゆる場面を想定した訓練を行い、なかでも離陸後3分・着陸前8分の「魔の11分」の訓練は特に重視されているという。女性はこう続けた。
「客室乗務員は魔の11分を想定した緊急脱出シミュレーションを行っていますが、今日はそのシミュレーションが本番になりました。全員脱出は、本当にすごいことだと思います。
ただ、旧日本エアシステム(JAS)時代にも、着陸後に炎があがった事故がありました。実は、私の訓練時代の教官はその事故機の乗務員で、『事故後はその恐怖がしばらく拭えず、CAを辞めようと思ったけど、この経験を後輩に伝えていくことが使命だと感じて現場に戻ることを決めた』と聞いたとがあります。
今日の乗務員の中にも、業務に戻れない精神状況になる人もいるかもしれません。しかし、戻ってこられる人たちがいれば、この事故の経験をまた伝承していくことで、新たな教訓が生まれるのではないか、とも思っています。
危機に瀕した時ほど『経験がものをいう』
今回のようなトラブルだけでなく、日常でも飛行機に搭乗していて思うことは
CAの言う事を聞かない乗客がいる
ということ。
そういう乗客が多いほど時間がかかる。
そして
駐機場に到着してシートベルト着用のサインが消えた途端、立ち上がる人の多いこと。
276は、いつも人が出ていくのを見計らって荷物を取り出して出ていく準備をする。
周りと同じことしたところで、バタバタするし、渋滞するだけでろくなことがないからだ。そして、何よりも急ぐ必要がないからです。
普段から落ち着いて行動するということを心がけていれば、いざという時も落ち着いて行動出来るというもの。
今回の場合だと、CAの指示に従うことだ。
必要に応じて協力を申し出る。
CAが一番、命懸けなのだということを忘れてはいけません。
飛行機に搭乗した時点で何かあった時、自分だけ助かろうなんて思いはありません。
飛行機に乗るのが恐いとか言ってたら、国内でしか楽しめませんし、そんな視野の狭い生き方なんてしたくないですからね。
何事も経験を積んで前向きに生きることで視野が広がるのです。
怒鳴ってる奴等なんて本当に時間の無駄。
何もわかっていない、ずぶの素人なのですから。そんな奴等ほど自分だけ助かりたいだけですし、心の貧しい人達です。
子供が泣き叫ぶのは、そもそも子供は経験値が不足しているからであって、大人が同じようなことをしていては、それはとても恥ずかしいこと。
特に今回のようなことが起きた時、経験値の差が如実に現れることを我々は知らなくてはいけない。
御覧頂き有難うございました。
kokudou276でした。
酷道険道ファン倶楽部
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