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方舟を燃やす(角田光代)

 

2024年2月25日

新潮社

2022年4月14日~2023年4月27日

「週刊新潮」

 

425ページ

 

オカルト、宗教、デマ、フェイクニュース、SNS。あなたは何を信じていますか? 
口さけ女はいなかった。恐怖の大王は来なかった。噂はぜんぶデマだった。一方で大災害が町を破壊し、疫病が流行し、今も戦争が起き続けている。何でもいいから何かを信じないと、何が起きるかわからない今日をやり過ごすことが出来ないよ――。飛馬と不三子、縁もゆかりもなかった二人の昭和平成コロナ禍を描き、「信じる」ことの意味を問いかける傑作長篇。

 

角田 光代

1967年、神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。

90年「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞、98年『ぼくはきみのおにいさん』で坪田譲治文学賞、『キッドナップ・ツアー』で99年産経児童出版文化賞フジテレビ賞、2000年路傍の石文学賞、03年『空間庭園』で婦人公論文芸賞、05年『対岸の彼女』で直木賞、06年「ロック母」で川端康成文学賞、07年『八日目の蝉』で中央公論文芸賞を受賞。著者に『三月の招待状』『森に眠る魚』『くまちゃん』など多数。2010年7月には、毎日新聞の連載『ひそやかな花園』も単行本化された。

 

 

令和6年5月6日

 

 

 

著者の角田光代さんは1967年生まれ

主人公の一人飛馬も1967年生まれ

 

わたしは1958年生まれ

 

9年のずれはあるけど

同じ時代を生きてきた実感があります

 

ノストラダムスの大予言を信じ

当時は自分が41歳になる日が来るとは

信じられない思いだったこと

 

コックリさんもやりました

 

催眠状態で倒れた子もいました

 

2000年のパソコンの不具合が

心配されました

 

でも大予言は外れ

コックリさんで結婚相手と出た同級生とは

お付き合いもしてないです

いつか会える日が来たら

この話をしてみたいです

 

2000年

特に問題は起きなかったです

 

けど

予想もしなかったコロナ

大地震

 

今も情報の洪水の中で

何を信じたら良いのか翻弄されることがあります

 

個々それぞれが自分の置かれた状況の中で

なんらかを信じ

生きています

 

それが親子の断絶を生んだり

人間関係をゆがませたりもします

 

だからなに?

と言われればそれまでですが

 

とにかく夢中で読んだ一冊です

 

 

☆角田光代さん作品読書記録☆

 

2011年

 

八日目の蝉

人間は未熟です。

親になっても間違います。

感情に負けます。

でも子供が苦しめば心が千切れる思いを味わいます。

不器用でも親が本気で愛した日々は

子供の心の核に 生きている力として残っていることを

信じたい思いです。

 

 

2016年

 

 

ひそやかな花園

7人それぞれの背景や思いは、

社会の縮図のように感じます。

 

 

 

対岸の彼女

女性同士の人間関係、よくわかります。

ただわたしは、ずっと専業主婦なので、

子育てをしながら、何かから逃げるために、

そして何かを得るために、働き始めたり、

こんなはずではなかったという葛藤する気持ちなど、

経験がないので共感は出来ませんでした。

 

 

かなたの子

過去に縛られること、深かった。

子供がらみの作品は、切なかった。

 


2017年

 

 

森に眠る魚

わたしにとっては、

子育て=ママ友とのしがらみ

という実感もあって、

もうあの時代には戻りたくないという気持ちがあって、

息苦しい思いをしながら読んだ一冊でした。

 

 

 

庭の桜、隣の犬

何でもない日常を、

かけがえのないものとして大切に感じるか、

意味を見いだせずむなしく過ごすか、

その違いは何なんだろう・・?

こんなにむなしく思うことはないのにな・・・

と思いつつ、読んでいました。

 

 

 

笹の舟で海をわたる

少女時代から60代までの、

長きにわたる人生の物語。

とても読みごたえがあって、共感する部分がたくさんで、

夢中で読みました。

やり返したり、理不尽にいじめていた記憶も、

かすかに残ってて、

この年齢になってから、

あの当時のあの子たちの心に傷は残っていないのか?

とか

わたしのことがどう記憶に残っているんだろう?

とかが気になって、

今さらですが申し訳ない気持ちになることもあります。

やったほうは忘れて、のうのうとしあわせに生き、

やられたほうは傷を引きずっていることって、

たくさんあるんだと思います。

子育てにおいても、

精一杯愛した記憶だけが親の心に残り、

そうではない部分が子供の心に残っている。

それも思い当たることがたくさんだし、

わたしの子供の心には何が残っているのか?

とても不安になることもあります。

この長い作品に読みふけりながら、

自分の人生の、

いろんなこといろんな場面を思い返しました。

そしてなんとなくわたしの心が救われるのは、

人生ってこんなもんなんだろう・・・・

って気持ちになれたことかなと思います。

 


2019年

 

坂の途中の家

わかるわかる・・と

つぶやきが出てしまうくらい

心理がわかる感じでした。

子育て中に何度も味わった感情でした。

ただ半分ほど読んだところで

この同じようなペースが延々と

いつまで続くの・・・?

と、飽きたというのではないけど、

終わりが見えない焦りのようなものがでて、

あぁこの作品も連載物か・・・と気づき

ありがちなことだと納得しました。

母親や姑とのすれ違いやトラウマ、

夫と気持ちがかみ合わないいらだち。

ほんとにわかりすぎるほどわかる感じで、

読むのを辞められませんでした。

些細なことの積み重ねで、

疑心暗鬼になったり、

妄想に苦しんだりで、

大きな亀裂へと進んでいく物語。

 

2020年7月

ツリーハウス

「ツリーハウス(角田光代)」角田光代さん作品読書記録

壮大なドラマでした。

波乱万丈で刺激的でと言うのでなく

人の一生はやはり壮大だって感じます。

恩を受けた方

いつかお礼を伝えたい

と思っても会えないままの人もいる。

人生の局面で影響を受けた人と

二度と会えないこともある。

いろんな思いが未消化のまま

人は生涯を終えるものなんだと思う。

 

2022年7月

タラント

「タラント(角田光代)」角田光代さん作品読書記録(9冊)

角田光代さんは好きな作家さんの一人です

わたしにとっては読みやすい印象だったのですが

この本はスムーズに前に進めない感じがありました

誰が主人公なの?

何がテーマなの?

と頭を傾げたりしました

けど

読み終えると

あ~良いものを読んだと言う読後感なんです

 

↓朝日新聞のインタビューを読んで

今までと違う小説の書き方だったから

わたしも

今までの角田光代さんと違うと

感じたのかなと思いました

 

主人公の経験や友人の経験が

わたしには大きすぎるからかもしれない

でも最終的に

わたしはわたしの人生で良いんだ

って思えました

主人公の夫との出会いと関係が

わたしは好きです