こんばんは~。
今日は、『他人がこわい』という本を読んでいます。
この本は、フランスの精神科医であるクリストフ・アンドレ先生とパトリック・レジュロン先生の著作です。
あがり症や内気等の軽度の社会不安から、日常生活に支障をきたす社会不安障害まで詳しく書かれています。
各症状の実例が多く載っており、私は「ある、ある」「そう、そう」と共感しながら読むことができました。
この本は、337ページもある厚い本で、各症状のメカニズムや治療方法等かなり詳しく載っていますが、たとえ説明にしっくりこない部分が若干あったとしても(国の違い?)、その分自己洞察がどんどん進みます。
気付きを得るためのヒントがたくさん載っていますので、社会不安に悩んでおられる方には読む価値の十分ある、お勧めできる一冊だと思います。(ここまで詳しく書いてある本は珍しいかも。)
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ここで、本に載っている「社会不安の四つの状況」の箇条書きされている部分のみ引用します。
本では、各項目について詳しく説明されています。
1 他人の前で発表をする、演技、演奏、競技をする(他人に評価される不安)
2 よく知らない相手と話をする、異性と会話を交わす(他人に見透かされる不安)
3 他人に何かを要求する、自己主張をする(他人の反応がわからない不安)
4 他人に見られながら日常的な行為をする(他人に見られる不安)
(『他人がこわい あがり症・内気・社会恐怖の心理学』クリストフ・アンドレ先生&パトリック・レジュロン先生著、高野優さん監訳、野田嘉秀さん&田中裕子さん訳(紀伊國屋書店/2007/P45)より引用)
本の説明によると、1>2>3>4の順で不安を感じる人が多いそうです。
これを、悩んでいた当時の私に当てはめて考えてみると、
1 他人に評価される不安 → 大いにありました。
2 他人に見透かされる不安 → これは、ほとんどありませんでした。知らない人の方が話しやすかったかもしれません。それは、評価される不安や相手が既に持っている自分への評価に対する不安を感じずに済んだからだと思います。
3 他人の反応がわからない不安 → これは、ありました。相手の反応がわからないだけでなく、勝手に悪い反応を予測して、それに対して不安になったりしていました。(予期不安)
4 他人に見られる不安 → これも大いにありました。相手に見られているというだけで、固まったり不自然な動きになったりしていました。
不安の大きさとしては、1= 4 > 3 >> 2でした。
こんなふうに、自分自身を振り返ってみたり、自分の内面と向き合っていくことは、治療する側としても、治療される側としても、どちらにとってもとても大切なことなので、これからも続けていこうと思います。
帯に「読む心理療法」と書いてあるこの本、確かに助けになると思います。
今日も、ありがとうございます!
皆さまが、笑顔いっぱいでありますように!
小林可夢偉選手、6位入賞、おめでとう!
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