丸ごと受け止める (『精神対話士の人の話を「聴く」技術』で学ぶ①) | あがり症・パニック症・対人恐怖は「あるがまま」で克服できる!

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こんばんは~。


今日は、『精神対話士の人の話を「聴く」技術』という本で学んでいます。


精神対話士とは、医療行為や精神療法を用いることなく、あくまでも対等な立場で、会話(対話)を通して人の心のケアを行うメンタルケアのスペシャリストです。


人の心のケアを行うということで、カウンセラーと共通している部分も多いので、精神対話士の観点から学ぶことも取り入れていきたいと思います。


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カウンセリングをしていると、クライアントから厳しい言葉を言われたり、怒鳴られたり心理的な攻撃を受けたりすることがあると思います。


例えば


「あなたに話すことは、何もない。」

「あなたに話しても、自分の症状がよくなるわけがない。」

「あなたなんかに私の悩みが理解できるわけがない。」

「あなたのせいで、もっと気分が悪くなった。」


など、いくらでもあると思います。


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そんな時の対処法が載っていました。


そのままカウンセラーにも使える方法だと思います。



『精神対話士はクライアントの言うことに決して反論しません。

どんな言葉でも丸ごと受け止めます。

言葉の意味そのものよりも、その言葉を選んだ心の動きに注目するのです。


「そうですか・・・・・・そうお思いになるんですね・・・・・・」

と言って言葉を切り、しばらく沈黙して相手の言葉について深く考えながら、その様子をクライアントの方に見ていただくようにします。

不快感は消えなくても、「この人は真剣に私のことを考えようとしている」と思ってもらえます。

そして、「・・・・・・どうして、そうお思いになるのか、よろしかったらお話いただけませんか・・・・・・とてもイライラするというお気持ちなんですか・・・・・・」などと質問して、対話をはじめるきっかけを探ります。』


『相手の言葉の裏側にある感情を必死に受け止めていけば、罵声を浴びせ続けながらも「こいつは俺の話を深く聴いてくれるかもしれない」と思いはじめてくれることも少なくありません。』

(『精神対話士の人の話を「聴く」技術』 財団法人メンタルケア協会編著より引用)



どんな言葉でも丸ごと受け止める。


これは、すごいことだと思います。


どんな言葉でも・・・あせる 私には、まだまだ修業が必要ですあせる


カウンセリングをする時に入る「カウンセリング・モード」(勝手に付けた表現です)の項目の中に、付け加えておくことで対処できるかもしれません。


私としては、「自分自身の心の器を大きくしていくこと」と、「スキルとして身に付けていくこと」の両面から成長していきたいと思います。


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そして、丸ごと受け止めるときに大切なのは、ただ表面上で受け止めるだけではなくて、心から受け止めることだと思います。


受け止めているふりをしても、心で反対のことを思っていると、それは相手に伝わってしまいますので、逆効果だと思います。



来談者中心療法を創始したカール・ロジャーズ先生

「カウンセラーの三つの基本的条件」


①無条件の肯定的配慮

②共感的理解

③自己一致(=純粋)


の中の、③自己一致(=純粋)がこれに当てはまります。


自己一致(=純粋)とは、治療者が「意識的にも無意識的にも、できるだけ自分自身を偽らない」状態のことを言います。


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もうひとつ、クライアントが、精神対話士心理的に傷つけようとしてきた場合の対処法も載っていましたので、引用しておきますね。


これも、そのままカウンセラーにも使える方法だと思います。



『そんなときも言葉の裏側にある気持ちを受け止め、「その言葉を聴いて、とても悲しい気持ちになりました」と素直に伝えていくようにします。

相手の意図がこちらに届いたことを伝えられるからです。

クライアントはそのひと言を聴いて、「この人に語れば、私の思いは通じるかもしれない」と思ってくれるようになります。


たいてい、最初から相手を傷つけるような言葉を投げかけてくる方に対しては、聴き手がその言葉を丸ごと受容して、自分がどう感じたかを素直に表現すれば、相手の言動が変わるものです。』

(『精神対話士の人の話を「聴く」技術』 財団法人メンタルケア協会編著より引用)



「丸ごと受容」して「素直に表現」です。


今日の内容は、知っているだけでは意味がないので、できるようにしていきます。


どんどん大きく自分を「シフト」していこうと思います。



今日も、ありがとうございます!



↓「聴く」専門職である精神対話士のスキルが、65項目に渡って説明されています。カウンセラーや一般の方が読んでも、多くを学べる一冊です。


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