ひとりで悩まずに (『社会不安障害』で学ぶ①) | あがり症・パニック症・対人恐怖は「あるがまま」で克服できる!

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こんばんは~。


台風15号の影響で、東海地方では140万人避難指示勧告が出ています。


明日、台風が上陸するようですが、何事もなく通り過ぎて行ってほしいものです。


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今日は、社会不安障害について、勉強しています。


これは、自分自身が体験した症状なので、学びながらも思い当たることがたくさん出てきます。


今日は、現在この症状でお悩みの方々へのメッセージを込めて、書いていきたいと思います。


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社会不安障害で悩んでいた当時の私は、対人恐怖視線恐怖の症状が病的なものではなくて、ただの自分の弱さだと思い込んでいました。


もしかしたら、自分の症状が病的なものだということを、認めたくなかったのかもしれません。


そして、そういう方は、実はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?


そのあたりの説明が載っていました。



『大勢の前や、偉い人の前で話をするときに多少とも緊張したり、あがったりするのは誰にでもあることですし、むしろ正常な反応と言えます。

こうした正常な社交不安と病的な社交不安に悩む社会不安障害とはかなり質的に異なっています。


『社会不安障害の方の場合には、普通の人であればまったく緊張しなくてもいい場面で強い不安や恐怖、緊張の症状が必ず出てしまいます。

そして、通常であれば徐々に慣れてきて不安や緊張が軽減するはずですが、逆に社会不安障害に悩む方の多くが年とともに悪化した、と訴えます。

しかも、こうした不安・恐怖から逃れようと様々な工夫をしたにもかかわらず改善しないため、多くの方があきらめとともに、自分の性格的な弱さと思い込んでしまうのです。』

(『社会不安障害』田島治先生 著より引用)



すごく思い当たります。


悩んでいた当時の私は、ちょっとスーパーまで買い物に行くだけでも、ガチガチに緊張していました。


何かを話そうとしても上手く言葉にできなくて、いつも挙動不審だったと思いますが、それが私の精一杯でした。


「昔、普通にできたことが、どうしてできなくなったのだろう。」


「他の人が普通にやっていることが、どうして自分にはできないのだろう。」


いつもそう思いながら、劣等感を育てていました。


そのあたりの説明も載っていましたので、引用します。



『また、いったん強い社交不安を経験すると、自意識が過剰となり失敗したらどうしよう、みんなに変に思われるのではないか、一言も間違えずにしゃべらなくてはならない、みんなに良く思われたい、などという気持ちが強くなり、これが不安と恐怖、緊張の悪循環の連鎖を起こします。


こうした心理的な条件付けと、脳の恐怖反応の回路の条件付けの二つが相まって社会不安障害は症状が進行し、それがいつまで経っても治らずに続くことになります。』

(『社会不安障害』田島治先生 著より引用)



私は、自己啓発や願望実現の本を、当時もよく読んでいて(こちら 参照)、それを参考にしながら自己流認知行動療法をすることで、たまたま症状を軽減することができましたが


あくまで試行錯誤しながら、心理療法のことなど知らずに実行していたので、日常生活に差し障りがなくなるまでに、3~5年かかりました。


そして、自尊心を育て、ありのままの自分自身を好きになれるまでに、更に5年ぐらいかかっていると思います。


そして終盤には、自己ビリーフチェンジセラピーをして、「自分を制限する信念」を書き換えました。


これによって、悩みはほぼ解消されましたが、とにかく長い期間に渡っての試行錯誤が必要でした。


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当時の自分に言いたいこと、そしてお悩みの方々にお伝えしたいメッセージは


「ひとりで悩まずに、(信頼できる)専門家に相談してください。」


ということです。


仮に病的なものではなく自分の弱さが原因の症状だとしても


やっぱり


「ひとりで悩まずに、(信頼できる)専門家に相談してください。」


これを、お伝えしたいです。



『若い方でも数年以上、中高年の方ですと三〇年、四〇年以上と長年に渡って一人で悩んでいた方が多い病気ですが、SSRIを中心とした薬による治療と認知行動療法的な治療により多くの方が改善します。』


『二割前後の方では長年の悩みがすっかり解消し、本当に人生が変わったと喜びます。

そこまでいかなくても、多くの方が積極的に人と関われるようになり、人生が変わります。』

(『社会不安障害』田島治先生 著より引用)



私も、(信頼できる)専門家に早くなれるように、努力します。


症状を持つ全ての方々の悩みが、学びとなり、成長を助ける価値ある体験となりますように!



今日も、ありがとうございます!




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