こんばんは~。
今日は、カウンセラーの技術というより、人としてどう在るかの部分で書いていきたいと思います。
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私が、大学を卒業後、はじめて就職した会社でのことです。
機械系商品の開発部に配属されたのですが、その時に部長から徹底的に叩き込まれたのは
「評論家になるな。」です。
人が描いた図面や試作品などを見て、ダメ出しをするだけの人間にはならずに、自分自身が率先して動けということです。
そして、クーラーの効いた部屋で図面を描くだけではなくて
「油にまみれながら、自分自身で金属を削り、溶接し、組み立ててみろ。」
「量産体制や、外注先との協力体制を、自分自身で確立してみろ。」
「検査方法や評価基準を設定して、品質管理体制を確立してみろ。」
「商品の使用現場に行って、自分自身でお客様の声を聞いて来い。」
「自分自身で売って来い。そして、営業マンを教育しろ。」
という風に、何でもやらされました。
そして、「言葉だけの人間には決してなるな。」ということを叩き込まれました。
※実際に行動をしていない(しようとしない)者は、語る資格なしというのが部長の考え方でした。
当時は大変に思いましたが、技術者としてずっとやってこれているのは、当時の部長の教えがあったからだと思っています。
ありがとうございます
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そして、この「評論家になるな。」という教えは、仕事上だけではなくて、日常の人間関係にも当てはまると思います。
東山先生の本にも、評論家についての説明が載っていました。
『評論家は正論を言い、相手に対しても正しいことをするように言います。
新聞の論調を見るとよくわかります。
教師も正しいことを言い、正しいことをするように言います。
しかし、前にも述べましたが正しいことは一つではありません。
だから、ある正しいことをして時期を失して失敗しますと、なぜ早く手を打たなかったかと叱責します。
逆に、急ぎすぎて失敗しますと、なぜじっくり考えなかったかと非難します。
彼らは、いつでも正しい、自分では痛みを感じず、痛みは人に押しつけるのです。』
(『プロカウンセラーの聞く技術』東山紘久先生 著より引用)
それでは、評論家の人達は、人を非難できるほどに、正しい行動を取り続けることができているのでしょうか?
いいえ。
実際には、評論家の人達は、ほとんど行動できていないと思います。
なぜなら、正しいこと(と、本人が思っていること)を言い続けているので、自ら行動→失敗して非難されることを極端に恐れているからです。
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ここで、家庭において自分が評論家になっていないかどうかをチェックするひとつの方法を書きたいと思います。
例えば旦那さまなら、もし奥さまから
「あなたはいつも正しいのね。悪いのはいつも私なのね。」
と言われがちだとしたら
要注意(=パートナーシップを改善できるチャンス)です!
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では、その場合、パートナーシップを改善するにはどうしたらよいのでしょうか?
先ずは、聞き上手になろうとする姿勢を見せてあげるといいと思います。
そのためのヒントが載っていました。
『聞き上手は、相手の言う内容がどのようなものであろうと、そこには一理あることを認識しています。』
『相手の話をよく聞こう、理解しようとする人は、正しいことにのみ目を向けるのではなく、人間の弱い部分、影の部分に対しても理解があるのです。』
『影の部分のような深い領域まで入って話を聞くことになると、評論家的な態度ではすまなくなります。
聞くほうも自分をかけて聞かなければならない場面に何度か直面します。
家族の話でも「うわの空」では聞けないような状況になりますと、当人だけでなく家族全員が、お互いの影や弱点を受け入れて、それを乗り越えなければならなくなります。』
(『プロカウンセラーの聞く技術』東山紘久先生 著より引用)
そして、そこまでできれば、きっと行動も伴ってくるのではないでしょうか?
学んで、フィードバックして、成長して、より幸せに生きましょう
今日も、ありがとうございます!
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