許せない
あんなやつ嫌い
あいつは悪者だ!!!
そうし続けることで
わたしは何を得たいのか。
うっかり
『あれ?あの人悪者じゃないかも』
という思いがふわっと出ても。
『いやいや、
あいつはこんなとこ言ってきた!
こんなことしてきた!
だから悪者だ!!』
と、
元に戻そうとする
自分に気付く。
『違うよ!そんなことないよ!
これが普通だよ!』
と、
言われても。
『いやいや、短気嫌いやし。
あいつが悪い!あいつが問題!!』
と、
思いたくなる。
んーと。
これはなんだろう???
(・_・?)
『あんなに嫌な思いをしたじゃないか!
忘れるな!!!!』
そう、
言い聞かそうとする。
そんな自分に気付く。
忘れるな!
忘れるな!!
忘れるな!!!!
…
忘れても…いいかも。
忘れても…いい。
忘れていいよー。
あの時の
死にたいほど
怖かった、悔しかった、辛かった、
怒り狂った、寂しかった、絶望した
そんな思いを。
うっかり『忘れて』も。
もう、
いいのかもしれない。
その握りしめている手を
ゆっくり開いてみよう。
ぎゅーっと結んだ手を
そっと。
そーっと。
開いてみる。
もうそんなに固く閉ざして
守らなくても
大丈夫だよ。
その固く閉ざした手の中に居る
ふわふわのわたし。
そのままのわたしで
幸せになっていいよー。
もういいよー。
出ておいでー。
ゆっくり、ゆっくり
開いた手の中に居るわたし
そこに居たの?
おかえりー。
ゆっくりゆっくり、
自分に戻す。
大丈夫、
大丈夫。
もういいよー。
そうやって、
うっかり幸せになろう。
幸せになることを
許してあげよう。
自分に、ね。