心理カウンセラーの藤木ミホです。

 

今日のブログは、読売新聞の人生相談記事「人生案内」を例にあげてお届けしたいと思います。

 

当ブログではこれまでにも、この人生案内を例にさせていただき、カウンセリングならどのような展開が可能かをお伝えしております。

 

ただ、今日は少し視点を変えて、「クライアントの話に登場する人物をどのように捉えるか?」という視点で、カウンセリングに役立つ知識を一つお伝えします。

 

この知識があることで、クライアントのお話を聴くときに、さらに深く聴くことが出来るようになると思います。

 

 

夫の「俺様ぶり」に限界/ 読売新聞 人生案内

 

今日とりあげるのは、大阪・O子さんから寄せられた、【夫の「俺様ぶり」に限界】という相談です。

 

この相談は、年代問わず、既婚女性からカウンセリングによく寄せられる内容です。

 

すでに名詞化していて、このテーマは、「俺様夫」「俺様旦那」という言葉で語られることもあります。

 

では、早速その相談内容を読んでみてください。

 

※相談内容の画像の下に、テキストも用意しています。

 

 

30代主婦。

 

義父と同居しながら4人の子どもを育てています。

 

結婚した義理の姉たちも近くに住んでいます。

 

夫のことで相談します。

 

夫が好きで結婚したので今まで我慢してきましたが、彼の「俺様ぶり」が辛抱ならなくなってきました。

 

夫は子どもがまだ小さい頃、「家にいてもお前が何をしてくれるのか」と頻繁に飲みに出かけ、いつも午前様でした。

 

また、小学生の息子が書いた親への手紙が「お母さんへ」と始まっていたことに激怒し、「育て方が悪い」と責めます。

 

空腹を我慢できない人で、私の帰宅が遅くなる時には「晩飯どうするつもりか」と怒って電話してきます。

 

田舎暮らしでショッピングモールへたまにしか行けないのに、「待つのが地獄だ」と終始不機嫌で、ゆっくりできません。

 

そのくせ必ずついてきます。

 

「自分は器の大きい人間」と豪語する夫がおかしく思えます。

 

夫を変えることはできますか?

 

(大阪・O子)

 

 

繰り返しになりますが、このような「俺様夫」「俺様旦那」というテーマは、カウンセリングによく持ち込まれます。

 

さて、この相談内容から、カウンセリングやコーチングに役立つ知識とは、どのようなことなのでしょうか?

 

 

わざわざ言葉にすることは、その人ができていないこと。

 

今回、ご注目いただきたいのは、相談文の中にあった次の個所です。

 

「自分は器の大きい人間」と豪語する夫がおかしく思えます。

 

O子さんの相談文で語られる夫の様子から、「器の大きい人だな」と感じる方は、ほぼいないでしょう。

 

むしろ、「夫の器は小さい」と思う方のほうが多いでしょう。

 

ここでカウンセリング、コーチングにおいての、話の聴き方のポイントの一つをお伝えします。

 

 

「人は、自分にとって当たり前であることをわざわざ口にしない」

 

 

「人は、できないとか、やっていないとか、持っていないことを言葉にして主張して、無いものを補おうとする」

 

 

ということです。

 

例を挙げながらご説明します。

 

当ブログをお読みの皆様は、「日本語を読む」という能力をお持ちです。

 

ですが、そのことを、家族や友人に対して、「私は、日本語を読めるんだ!」と得意げに言ったり、豪語したりしたことはほぼないと思います。

 

これが、当たり前にできることをわざわざ口にしないということです。

 

次に、学校や職場で、「私だって、頑張っています!」という主張をしているけれど、頑張っていない人を見たことがあると思います。

 

むしろ、普段から頑張っている人のほうが、「頑張っています」という主張はしない傾向にあるのではないでしょうか。

 

これが、人は、できないとか、やっていないとか、持っていないことを言葉にして主張して、無いものを補おうとするということです。

 

このことから推測すると、相談者O子さんの夫は、「自分は器の大きい人間」と言うことで、逆に「自分は器は大きくない」と言っているようなものなのです。

 

また、「自分は器の大きい人間」と言葉にすることで、実際の器の小ささを補おうとしているのかもしれません。

 

いかがでしょうか。

 

以上は、「クライアントの話に登場する人物をどのように捉えるか」において、知っておいていただくと役立つ知識です。

 

では、O子さんの問いかけ通り、夫を変えることはできるのでしょうか?

 

ここからは、人生案内の回答を見ていきましょう。

 

 

海原純子先生(心療内科医)の回答

 

大阪O子さんの相談に、心療内科医の海原純子先生が回答されています。

 

カウンセリングと人生相談は別物ですから、その点を踏まえてお読みくださいね。

 

※こちらも画像の下にテキストを用意しています。

 

 

聞く耳を持たない夫についてのご相談ですが、何度お手紙を読んでも、夫に対する怒りではなく、むしろ彼に対しての愛情が感じられてなりません。

 

お互いに大好きな相手なのに、と思いましたが、いかがでしょう。

 

義父と同居し、義理の姉たちに囲まれる環境で、4人のお子さんを育てるのは並大抵の度量ではできないことです。

 

夫はそんなあなたに内心敬意を払いつつ、素直にそれを表現できずに甘えて頼りにしているように思えます。

 

ショッピングに必ずついてきたり、食事が遅れると電話してきたり、あなたが子どもの世話で忙しかった時に寂しくて飲みに行くのも、すべて「かまってほしい」「認めてほしい」という意思表示でしょう。

 

夫を変えるためには、あなたが変わるのが早道です。

 

彼があれこれと俺様ぶりを振りかざす時、母親役をしながら注意したり、仕方ないと寛容に許したりせず、「つらい」「悲しい」とありのままの気持ちを表現をしてみたらいかがでしょう。

 

せっかく好きで結婚した相手です。

 

2人でしっかりとお互いの気持ちを確かめ合う話し合いをしては、と思います。

 

相談者O子さんの「夫を変えることはできますか?」という問いに、海原純子先生は、「夫を変えるためには、あなたが変わるのが早道です」と助言をされています。

 

ほとんどの場合カウンセリングでは助言をしないものですが、人生相談では助言を

します。

 

この点は、カウンセリングと人生相談の違いですね。

 

また、海原純子先生は、回答にあたって、「夫の器の大きさ」について直接的には触れていません。

 

しかし、夫の言動について、「かまってほしい」「認めてほしい」という意思表示でしょうとおっしゃっていますね。

 

読者の皆様は、大阪・O子さんの夫をどなような人物だと思われたでしょうか?

 

 

今日のブログは、「クライアントの話に登場する人物をどのように捉えるか」というテーマで、カウンセリングやコーチングに役立つ知識をお伝えしました。

 

この知識を頭の片隅において、将来のカウンセリングやコーチングででご活用いただければと思います。

 

 

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最後までお読みいただきありがとうございます。

 

 

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