心理カウンセラーの藤木ミホです。
誰かの死を引き金に引き起こされる心の痛みのケアを、遺族ケアやグリーフケア(悲嘆のケア)と呼びます。
カウンセラーとして活動していくと、この遺族ケアをメニューにしていなくても、いつか必ず行うことになると思います。
遺族とは、一般的には、「人の死後遺された家族や親族のこと」を指します。
しかし、カウンセリングにおける遺族の範囲は、一般的な定義よりも少し広いと思ってください。
カウンセリングでは、血の繋がりがなくても、家族でなくても、人生を支えあった友人や深い絆を作った相手を失った方々なども、遺された人であると考えます。
絆の深い対象がこの世を去るにあたって、その死が安らかなものでなければ、遺された人々の心は傷を負うことがあるのです。
今日のブログは、そのことが学べる映画を一本ご紹介いたします。
その映画は、「オリエント急行殺人事件」です。
映画、オリエント急行殺人事件は、イギリスの著名なミステリー作家、アガサクリスティ原作の作品です。
主人公は、私立探偵のエルキュール・ポワロ。
ポワロが乗り合わせた鉄道で、殺人事件が起こります。
鉄道会社の幹部から事件解決の依頼を受けたポワロが捜査を開始します。
鉄道が雪崩によって立ち往生するなか、ポワロは乗客に聞き込みを行います。
有名な作品ですから、誰が犯人なのかを知っている方は多いかもしれません。
また、この物語が初めての方は、ポワロと一緒に推理したくなるかもしれません。
ただ、カウンセラーを目指す方には、犯人捜しの謎解きよりも、意識を向けていただきたいことがあります。
それは、深い絆でつながった誰かを非業の死によって亡くした方が、
・どのような心の痛みを抱えるようになるのか
・どのように感じ、考え、振舞うようになるのか
・どのように人生が歪んでいくのか
などについて、映画の視聴を通して、確かめていただけたらと思うのです。
そして、「心に痛みと傷を抱えて生きるとはどういうことか」ということも掴んでいただけると思います。
この作品の視聴を通して、カウンセリングにおける遺族ケアについて考えるきっかけにしていただけたらと思います。
今日ご紹介した映画により、もう一点学べるテーマがあります。
それは、「犯罪被害者への心のケア」についてです。
殺人事件を描いた映画ですので、登場する遺族は、犯罪被害者の遺族でもあります。
映画を見ることで、犯罪被害者の心の時間が、事件から凍り付いたように止まっていることがわかると思います。
この心の時間の停止は、犯罪によって大切な人の命が奪われるような、大きな衝撃と悲しみに見舞われた方に起こることがあります。
オリエント急行殺人事件は、雪崩により列車が停止し、乗客たちが深い雪の中に閉ざされる様子が描かれます。
その雪と氷の景色は、犯罪の被害者の遺族の心の中を表現しているようです。
オリエント急行殺人事件は、娯楽ミステリーの映画として公開されていますが、カウンセラーを目指す方にいろいろなヒントをくれる映画です。
ぜひ一度、ご覧いただけたらと思います。
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