心理カウンセラーの藤木ミホです。
カウンセラーを目指す方から、次のようなご質問をいただくことがあります。
「心理学、カウンセリングの勉強以外で役立ったことは何ですか?」
役立ったものは、たくさんあります。
その中でも、私がカウンセリングの勉強以外で役立った「あること」を一つご紹介したいと思います。
ちなみに、この「あること」は、今現在もカウンセリングにおいて、とても役立っています。
今も役立っている「あること」とは、「児童文学」です。
私は、小学生のころ、児童文学に没頭して読み続けた時期があります。
児童文学とは何かをウィキペディアから引用します。
児童文学は、0歳から10代、概ね12歳頃までのプレティーンの読み手や聞き手を対象にした文学作品およびジャンルであるが、ティーンエイジャーまでを範疇に含む場合もある。
イラストレーショが添えられている場合が多い。
私がおすすめの児童文学を一冊ご紹介します。
戸川幸夫さんの作品、「オーロラの下で」です。
この「オーロラの下で」を子どもの頃に読んで感動したという方は多いのではないかと思います。
「オーロラの下で」のあらすじを簡単にお伝えします。
物語は、実話をもとに描かれた作品です。
アラスカの雪原で生まれたオオカミ犬のバルトー(吹雪)の成長と冒険を描いています。
バルトーは、狼の群れの中で育ちますが、母親が犬の本能を取り戻したことで、狼王の地位を捨てて人間の世界に入ります。
その後、バルトーは、犬橇(いぬぞり)のリーダーとして活躍し、ジフテリアの血清を運ぶ重要な任務に参加します。
バルトーらの活躍で血清は無事届けられ、多くの命が守られました。
私は、児童文学を読むことで、歴史や文化、生活習慣、いろいろな人の心情や価値観、考え方、ふるまいに触れることができました。
それは、クライアントのお話を聴くときに役立っています。
また、人間が困難をどのように乗り越えるのか、ピンチの時に何が力になるのかを知ったことは、クライアントの援助に役立っています。
今日のブログで、「オーロラの下で」をご紹介させていただいたのは、カウンセリングで直接役に立った個所があるからです。
昔、私が通っていたカウンセリング講座で、先生が次のようにおっしゃったことがありました。
「クライアントは、誰かの悪口をまくしたてながら、自己紹介をしていることがあります。」
「自己紹介とは、自分が自分をどのように認識、評価しているかということです。」
私はこの言葉を聴いたときに、小学生のころ読んだ「オーロラの下」のある登場人物を思い出したのです。
その登場人物とは、「ケーシーの旦那」と呼ばれる商人です。
ケーシーの旦那について、作中からそのまま引用します。
ケーシーの旦那とこの町で呼ばれている、白人とインディアンの両方の血を引く男だった。
ケーシーの旦那は、不当な利益をあげることで商売を拡大した傲慢な人物として描かれます。
祭りの日、バルト―の飼い主のおじいさんが酒場で酔っ払って、バルト―の自慢をするシーンがあります。
するとケーシーの旦那は面白くないという感覚が湧いてきて、おじいさんに対してバルト―の悪口を言ったのです。
その時のケーシーの旦那が言った、バルト―への悪口を原文から引用します。
あれはオオカミじゃあねえ。といって、犬でもねえ。
つまりオオカミでもなければ犬でもないという、へんなまがいもんさ。
あんなもんがちゃんとしたそりをひけるはずがねえ。
カウンセリング講座で、このシーンを思い出した私は、「ケーシーの旦那は、自分こそが変なまがいものだと思っていたのかもしれない」と感じたのです。
たしかに、カウンセリングでは、クライアントが誰かを悪く言うときがあります。
そして、その悪口の内容は、クライアントが持っている「自己認識(セルフイメージ)」のことが多々あります。
このことを知っていると、クライアントの自己認識(セルフイメージ)をキャッチし、その変化のためのカウンセリングが行いやすくなります。
このように児童文学は、短く簡単な文章の中に、人物像や文化や価値観などについてするどい洞察がちりばめられているのです。
その中には、カウンセリングで直接的に役立つものもありますし、間接的に役立つものもたくさんあります。
これからカウンセラーを目指す方は、いまさらと言わずに、ぜひ児童文学に親しんでいただけたらと思います。
きっとカウンセリングを行う際の何らかのヒントとして役立つと思いますよ。
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