何にそんなに勝とうとしていたんだろう
何をそんなに焦っていたのだろう
何をそんなに怖がっていたのだろう
誰よりも大きく
誰よりも先に
誰よりも強く誰よりも素晴らしく
誰よりも楽しく
目指しては、くじけ
目指しては、敗れ
目指しては、比べ
勝ち続けることで、周りに劣等感をまき散らし
勝ち続けることで、自分の力を過信し
勝ち続けることで、やっと自分を保っていた。
必死に「価値」をつくろうとしていた。
「作らないと、ない」と思ってたから。
それでも、
勝ち続けることなんて、ほんと全然なくて
負け続けることばかりで
欲しいものは手に入らなくて
心の中はいつも空っぽだった。
そんなからっぽな心を
食べ物とタバコと
働くことと遊ぶことで
必死に埋めていた。
埋めても埋めても埋まらなくて
また必死に埋めていた。
自分が切り捨ててきた
自分のダメなところ
自分のできないところ
自分のイヤなところ
ひとつひとつ拾い集めて
自分が切り捨ててきた
自分の良いところ
自分のできるところ
自分の素晴らしいところ
ひとつひとつ拾い集めて
ホントの笑顔が
やっと見つかった。
何にそんなに勝とうとしていたんだろう
何をそんなに焦っていたのだろう
何をそんなに怖がっていたのだろう
ただ、弱い自分、価値のない自分と
ただ、素晴らしい自分を
自分が認めることから
逃げていただけなんだな。
それを認めたら
もうここにはいられないような気がして。
そして、それを乗り越える手段として
「がんばる」しか知らなかったのです。
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