「日本は凶悪な犯罪が増加している。日本人のモラルは地に落ちた」
これは私のよく行くブログでの主張です。この人に限らず、こういった主張をする人はとても多いです。
確かに白昼堂々の強盗や銃による殺人事件などを立て続けに報じられては、日本はどんどん悪くなっているという見方になっても無理もありません。
しかし、です。このグラフを見てください。殺人事件の被害者数は、最多の1955年が2119人。2022年は213人。10分の1に激減です。これは治安がよくなっていることの表れでしょう。ブログの人の主張は間違っているのですね。『犯罪白書』を見ても、治安がよくなってきていることが分ります。
ブログの人が最近の犯罪のニュースに危機感を抱いたのは理解できますが、それを日本全体の傾向ととらえたのは勇み足ではないでしょうか。
日本はどんどん悪くなっていると主張することは、読者を誤導することになります。日本全体を論じるなら、自分の主観のみに頼らず、統計などの資料も参考にしてほしいと思います。