恨みが大人になってから | 心の風景

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心のあり方や生き方をテーマとしたエッセイなどを載せていきます。同好の方と交流できればうれしいです。

昔々、大昔、塾のバイト時代。

 

兄弟で塾に来る生徒も珍しくありませんでした。

 

ある小学生兄弟、お兄さんが活発で弟さんが大人しい。それだけなら別にどうということはないんですが、お兄さんがしょっちゅう弟さんを叩くんですね。それも大した理由もないのに。

 

弟さんの方はやられるままになっています。けっこう痛いでしょうに。不思議なことに、それでもお兄さんと一緒に行動しています。仲が悪そうには見えません。

 

もちろん私はお兄さんを止めましたが、そのときしばしば「大人になったら、仲が悪くなっちゃうよ」と言いました。

 

大人になっても、中には老人になっても、子供時代の仕打ちを恨んでいる人がいるのを直接・間接に知っています。弟さんが平気な顔をしているようでも、内心では恨みが積み重なっていき、やがてそれが決定的な対立となって現れるのを恐れたのです。

 

でも私の言葉は何の効果もありませんでした😅

 

もうとっくにあの兄弟も大人になっています。仲のいい兄弟でいてくれたらいいのですが。