まともな仕事と人間らしい生活を、ウォール街デモと連帯 - 全国青年大集会に4,800人 | すくらむ

すくらむ

国家公務員一般労働組合(国公一般)の仲間のブログ★国公一般は正規でも非正規でも、ひとりでも入れるユニオンです。

 ※「連合通信・隔日版」から全国青年大集会の記事を転載します。【★連合通信の購読申し込みはこちらへ】


 「人間らしい社会へ声上げよう」
 全国青年大集会に4,800人
 ウォール街デモと連帯
 (「連合通信・隔日版」2011年10月25日付No.8522)


 「まともな仕事と人間らしい生活を!」──。若者たちが10月23日、東京・明治公園で「全国青年大集会2011」を開き、全国各地から4,800人が集まった。格差と貧困、非正規切り、厳しい就職活動、学費問題などをテーマに交流。米国のニューヨークで連日続くウォール街占拠デモへの連帯を表明し、「99%が声を上げれば変えられる」と元気よくアピールした。


 主催は、労働組合の青年部や学生団体などでつくる実行委員会。


 ソニー労働組合仙台支部(電機連合加盟)の佐藤儀和さんは、ソニー仙台テックで派遣・期間社員として5年働き、正社員と同様の業務をこなしてきたが、震災による事業縮小を理由に雇い止めを通告された。「震災で家や車を流された人もいる。雇い止めされれば、生きる基盤まで奪われてしまう。ソニーはもう一度考え直して」と訴えた。都立高校2年の岡田ちふみさん(17)は、政府が公立高校授業料の実質無償化を見直そうとしていることについて「無償化のおかげで充実した学生生活が送れています。今後、社会をつくるのは私たち。より良い社会をつくるためがんばります」と話した。


 集会では、ライブパフォーマンスや大玉ころがしのほか、米国と韓国の労組代表からのエールも。参加者全員で「1%が支配する社会を変えよう」とアピール後、デモ行進した。


 ブラック企業に注意!
 ――全国青年大集会・青空分科会


 本集会前に開かれた分科会の一つとして、「ブラック企業」が取り上げられた。


 違法な労働が職場にまん延している企業のことで、若者ら約100人が参加し、労働組合や弁護士などの実態報告やアドバイスに真剣な様子で耳を傾けていた。


 若者の労働問題に取り組んでいるNPO法人・POSSEの川村遼平事務局長は「厳しい就活に勝ち抜いても、安心できる状況ではない」。背景には、若者をうつに追い込み、自主退職させることで、解雇規制を逃れようとする会社側の意図があると説明した。


 実際、POSSEには、パワハラや長時間労働でうつ病になった若者から相談が多く寄せられている。「ほとんどがうつになった自分が悪いと思っている」という。


 首都圏青年ユニオンの顧問弁護士を務める笹山尚人氏は、企業には労働者の人格を尊重し、安全に配慮する義務があると指摘。悪質な退職強要に対抗するためには、ユニオンへの相談体制づくりや横のつながりを広げていくことが重要だと語った。


 会場からは「理不尽な仕事を命令されたら、どうすればいい?」「1日20時間労働を1カ月させられた」などの質問や相談が寄せられ、労働組合のメンバーらが具体的なアドバイスを行った。笹山氏は「法律上対応が難しいケースでもあきらめるのではなく、法律を変えるために行動しよう」と呼びかけた。