朝日新聞「WEBRONZA」が、すくらむブログを「有益な言説」として紹介 | すくらむ

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国家公務員一般労働組合(国公一般)の仲間のブログ★国公一般は正規でも非正規でも、ひとりでも入れるユニオンです。

 朝日新聞が最近開設したサイト「WEBRONZA」 で、すくらむブログが紹介されました。


 「WEBRONZA」は、「いち早くニュースを読み解き、激変する社会に確かな明日を提示する。時代と向き合う新言説空間」との打ち出しで、「注目されるニュースにそった重要テーマを次々に切り出していきます。ジャンルは、「政治・国際」「経済・雇用」「社会・メディア」の3分野です。このページでは、ネット上に存在する数多くの情報群の中から、有益と思われる言説をWEBRONZA編集部が選び出し、関連情報として掲載します。数多くのブログで展開されている言論、アサヒ・コムで公開されているニュースのほか、当該テーマに関連するWEBRONZA+やシノドスジャーナルの関連する論考も掲出します」とのこと。


 今回、「社会・メディア」のテーマとして、「70万人のひきこもりを減らせるか」 を取り上げ、すくらむブログのエントリー「ニート、ひきこもりは自己責任じゃなく貧困問題」 を、「関連情報」のブログ記事として紹介してくれています。「ネット上に存在する数多くの情報群の中から、有益と思われる言説をWEBRONZA編集部が選び出し、関連情報として掲載します」とのことですから、すくらむブログが、「有益」な情報として選び出されたわけで、うれしい限りですね。


 すくらむブログは「関連情報」で、メインは、本田由紀さんと伊藤智章さんの言説です。以下、有料サイトなので、読めるのは冒頭の一部だけですが紹介しておきます。


 ▼WEBRONZA 社会・メディア
  《テーマ》 70万人のひきこもりを減らせるか


 内閣府が7月下旬に発表した全国実態調査で、家に半年以上とどまる「ひきこもり」が推計で69万5000人に達することがわかった。内訳をみると、男性が66%、30代が46%を占めた。きっかけについて複数回答で尋ねた結果では、「職場になじめなかった」「就職活動がうまくいかなかった」で計44%、「病気」が24%だった。今後さらに増えることも予想されるひきこもりは、どのようにすれば減らせるのか。


 ◆最大の暗雲は、仕事の現状だ(本田由紀氏)


 内閣府が7月末に発表した調査結果では、ひきこもり人口が70万人と推計されている。


 ただし、公表されている報告書によれば、そのうち「狭義のひきこもり」(「自室からほとんど出ない」「自室からは出るが、家からは出ない」「近所のコンビニなどには出かける」のいずれか)は3分の1であり、それ以外の3分の2は「趣味の用事のときだけ外出する」層であることには注意が必要である。さらに、70万人のうちの4分の1は、現在の状態になったきっかけが「病気」と答えている。


 この調査では「ひきこもり」を操作的に抽出する際に、きっかけが「病気」である者の中で具体的な病名として「統合失調症又は身体的な病気を記入した者」は除外されているにも関わらず、「病気」をきっかけとした者がかなりの比重で存在するということは、おそらく統合失調症以外の精神疾患(うつ病など)が「ひきこもり」として計上されているものと推測される。


 このように、人口規模の推計方式に関してはいくつか割り引いて考えなければならない要素がある。また、調査における実際のサンプル数は、「狭義のひきこもり」が20名、広義まで含めても59名であり、そうした限られたサンプルに見られる傾向を過度に一般化することにも慎重でなければならない。


 それらの点に留意した上ではあるが、この調査で「広義のひきこもり」に該当する者の回答には、一定の特徴が見出される。(※続きは有料)


 ◆ひきこもり=撲滅対象、ではない(伊藤智章氏)


 そもそも「減らせるか」という問題設定を、疑問に思う。ひきこもり=悪いこと、減らすべきこと、という視点は、単純にすぎないか。


 06年、名古屋市のひきこもり自立支援施設で、監禁致死事件が起きた。東京からひきこもりの若者を強制的に連れだし、鎖で縛って死なせてしまった。あの取材を通じて感じたのは、相手を見下し、立ち直らせるためなら多少手荒なことをしてもいい、という社会の側の傲慢さだ。


 それで「立ち直った」ケースもあったというが、暴力支配が心に残す傷を考えないのが不思議だった。


 ひきこもっていればいい、というのではない。でも無理に引き出させたり(日本には、「引き出し屋」という仕事まであるのだ!)、異端視したりする姿勢こそ、彼らをさらにかたくなにし、追い詰めていないか。復帰すべきという社会の異常さも謙虚に考えるべきだと思う。


 今回の内閣府アンケートは、「ひきこもり70万人」という数字よりも、回答内容が興味深かった。「ふだん自宅でよくしていること」として、ひきこもりの人たちは「本を読む」が67%で、一般の倍近かった。「新聞を読む」は32%で、やはり10ポイント以上高い。一方で、「テレビを見る」は、一般の81%より低い67%。


 これだけみれば、とりわけ新聞記者の私としては、むしろシンパシーを感じてしまうところだ。(※続きは有料)


(byノックオン。ツイッターアカウントはanti_poverty)