上のグラフは、5月23日に厚生労働省のホームページにアップされたものです。(※グラフの上でクリックすると拡大して見ることができます)
このグラフは、仕事のストレスが原因でうつ病などの「心の病」になり、2007年度に労災認定を受けた人が、前年度比3割増の268人で、過去最多となったことを示しています。そして、請求件数では、過労による脳・心臓疾患(931人)を、「心の病」(952人)が初めて上回りました。
「心の病」で労災認定を受けた268人のうち、過労自殺は15人増の81人(未遂3人含む)で過去最多となり、4年前(2003年度)の2倍超に急増しています。
過労自殺81人の時間外労働時間(1カ月の平均)をみると、100時間以上120時間未満が20人、80~100時間が11人となっていますが、40時間未満も12人おり、労働時間が比較的短くても過労自殺の危険があることも分かりました。また過労自殺81人のうち80人は男性です。
▼「心の病」で労災認定を受けた人の年齢別構成比
上のグラフは、心の病気で労災認定を受けた人を年齢別にみたもので、最も多かったのは30歳代の100人で、37%を占めています。つづいて20歳代が66人(25%)で、またしても「ロスジェネ世代」が、もっとも大きなダメージを受けています。
「心の病」の労災認定者数が過去最悪となった理由として、厚労省は職場環境の悪化をあげ、職場に成果主義による人事制度が導入された結果、競争が激化し、“弱み”を見せまいと、心身の不調を一人で抱え込み、限界まで我慢して、手遅れというケースが増えていると指摘しています。
(byノックオン)