超「不機嫌な職場」~なぜ社員同士でギスギスするのか | すくらむ

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 今週の「週刊ダイヤモンド」(5/17)が、『超「不機嫌な職場」~なぜ社員同士でギスギスするのか』と題した特集を組んでいます。


 職場でのメンタルヘルス疾患・「うつ」の急増、人手不足による慢性残業、職業倫理の低下など、職場の雰囲気が極度に悪化しているとし、こうした「不機嫌な職場」をつくる主因に、「成果主義人事評価制度」の導入をあげています。実際の会社で起こっている実例をみながら、「成果主義がもたらす事なかれ主義と同僚不信意識」で職場が病んでいく様を以下のように指摘しています。


 ◆ここ15年で多くの企業が成果主義人事評価制度を導入
 ◆成果主義のさまざまな弊害が噴出
 ◆成果の評価で所得が上下するから、余計な仕事はしたくなくなる。事なかれ主義が職場全体に強まり、誰も仕事に自主的に取り組もうとしない。
 ◆何が評価されるのかと職場全体が疑心暗鬼の状態になり、いい仕事をするという志向が会社全体に薄れてしまった。
 ◆強い競争原理が働き、自分の持つ情報やノウハウを他の社員と共有しなくなってしまった。
 ◆先輩社員が後輩社員を育てる空気がなくなり、技術伝承に支障を来している。
 ◆効率化が最優先で切磋琢磨がなくなり、品質維持面でのモラルが低下した。
 ◆短期的な数字を追い、長期的な視野に基づいた取り組みをしなくなった。

 ◆数字を追うあまり、ルールを踏みはずし不正に手を染めてしまった。


 本誌の編集後記で、この特集を担当した編集者は、「成果主義の導入が組織を活性化した実例を、寡聞にして知りません」と書いています。
 また、東京大学教授の高橋信夫さんは本誌インタビューに、「“部下に元気がない”のはなぜか。成果主義を使うからだ」「流行に乗るかのように導入に走った経営者やコンサルタントは、成果主義は間違いだったと認めるべきだ」とこたえています。
(byノックオン)