「病気になったら死ぬしかない」「命の重さにも地域格差をつけるのか」--きょう中央社保協(中央社会保障推進協議会)の会議で、地域医療崩壊について報告をした医療団体の方の言葉です。
運動的には、“現代版「うば捨て山」”の後期高齢者医療制度を中止・撤回に追い込むことがいま一番大きな課題ですが、あわせて日々進行中の「医療崩壊」もたいへんな問題です。
「出産できる病院はこの5年で半減」「救急患者が62もの病院に受け入れを断られた」「救急車が到着してから搬送先が決まるまで5時間25分かかった」--いまや、救急車が“救急”とは呼べず、高い確率で「急病になったら死ぬしかない」というのが現実の問題になっているそうです。
一方で、32時間連続で働く勤務が月3回もある勤務医らが、過労死と隣り合わせで医療現場を支えています。
報告された方が、「崩壊の危機にある日本の医療」と言っていましたが、大袈裟でもなんでもなく、「構造改革」がもたらした現実だということです。それなのに、国立病院を廃止
しようとするなど、医療崩壊をもっと深刻なものにしようとしています。政府・厚生労働省は、メタボリックシンドローム対策には妙に熱心なようですが、もっと大事なことがあるのではないでしょうか。
(byノックオン)