日本においても気象庁を中心にその分析が行われ、報告がされた。
さて、この実験が周辺に与える影響をみていきたい。
ジョンウン体制になってからも1年以上が経過した。韓国への砲撃を指揮したとされ、権力の座に急速に上り、父の死とともに第一書記となり国家元首となってわけであるが、2度のミサイルの発射(1度目は完全に失敗)を経て今回の核実験となった。
核実験自体は、2度目のミサイル発射が成功して以来、既定路線として国際社会では議論されていた印象を受ける。これを阻止するために友好国の中国さえ公式・非公式に圧力を加えていた。しかし、核実験は強行されたのである。
中国にとって今回の実験は複雑なものだと考えられる。一定の影響力を行使してきた前体制に比べ、現体制における中国の影響力は低下しているのではないかという見方さえできるのである。すなわち、ミサイル発射後の国連安保理における議論で、新たな経済制裁を加える決議を採択するかでアメリカを中心とする国々との間で最後まで抵抗してきたのが中国であった、にもかかわらずこれ以上の圧力を回避するために中国が北朝鮮にかけた圧力は機能しなかったのである。中国の北朝鮮への影響力は依然として高いが、北朝鮮の自主性の高まりに大きく注意する必要があるといえる。
今回の核実験を経て、国連安保理は新たな決議の策定に動き出すであろう。今月の議長国は韓国であることもこの動きを活性化させる要素になるだろう。非理事国の日本の果たせる役割は今回においては小さくなってしまうであろう。
この決議作成において、注目されるのは以下の2点である。
・中国が賛成することができるさらなる制裁措置を含んだ決議となるか。そうではなく決議にもならないのか。
・「憲章第7章」に基づく措置に関して言及がなされるか。
また、7章関係では「国際の平和と安定に対する脅威」認定をすることができるかも気になるところであるが、ここまでは期待はできないであろう。
中国がどこまでを飲むことができるかが、この問題における安保理の議論の中心だからである。
国連とは関係なく、周辺諸国にとっては安全保障上の脅威であることは明らかである。核の小型化が成功していれば、弾道ミサイルの開発も進みアメリカも射程に入っていることが予想される。日本、韓国は当然に(以前から)射程圏内であるが、今回の実験で、弾頭に搭載可能なレベルへ小型化が進んだかは北朝鮮のみが知るところである。
朝鮮半島の軍事的緊張は、この1年で急速に高まったといえる。ミサイルにおける軍拡競争の側面が指摘できる。核に関しては南側は持ってはいないが、潜在性は高まっているだろう。
朝鮮半島の統一は、日本にとっても中国にとってもアメリカにとってもロシアにとってもあってはならないことであるが、この緊張の高まりはその破局的統合の可能性を高めてはいる。
朝鮮半島は、明らかに国際社会にとって、安全保障上の問題なのである。
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