個人的この1作
ラブライブ!
アイドルアニメの金字塔を打ち立てたシリーズ第一作。
アニメだけでなく、現実のライブ、CD、本、ソシャゲなど、多方面に商品展開をする「メディアミックス」の形式を成功させた代表例となったシリーズである。
放送以前はそれほど話題になっていなかった記憶があり「サンライズが変な美少女ものを始めた」くらいに感じていたアニメファンが大半だったのではないか。
そんな流れが変わったのが伝説の第3話だったと思われる。
友達3人で始めたアイドル活動、ファーストライブで観客ゼロ(笑)の現実に涙しつつも歌い始めた名曲「START:DASH!!」ですよぉ~!
さすがに観客ゼロはないだろうというツッコミはしてはいけません!
すいません。この回、当時30回くらい見ました…(恥)
以降すっかりラブライブの虜になった私は数年間、本シリーズに首ったけになったことは言うまでもない。その後の人生にも大きく影響を与えることになった作品である。
ラブライブ(=スクールアイドルプロジェクト)のメディアミックス戦略が始まったのは、実はアニメが起源ではなく、2010年雑誌『電撃G’s magazine』誌面でのショートストーリーだ。
以降「Snow halation」に代表される、後に評価される名曲を数回リリースしてからの、最後の締め括りとしてスタートしたのがアニメシリーズである。
これらのCDが発売された当時は成功は約束されてなく、ファーストシングルの売り上げ枚数は434枚、オリコン順位は167位という悲惨なものであった。
キャッチコピーは「伝説はここからはじまる――」。434枚から始まった伝説は紅白歌合戦に出演するほどの大ヒットに成長し、爆死プロジェクトを反発させた企画運営の方々は敬意を持って称賛したい。
現在もシリーズは続いているものの、時代の流れとともにブームは下り坂となる。
かつて人気を博したリズムゲーム「スクフェス」も2024年3月をもって完全終了し、このままシリーズ自体の終焉が始まるかは注視したいところではあるが、どちらにしてもアニメ史における重要な1ページを刻んだ作品であることは間違いない。
ヒット作BEST3
ラブライブ!
https://www.lovelive-anime.jp/otonokizaka/
ヤマノススメ
https://www.yamanosusume.com/1st/
たまこまーけっと
『ラブライブ』を1位に置かざるを得ないクール。
前クールからの継続なら『ジョジョの奇妙な冒険』『PSYCHO-PASS』『新世界より』『さくら荘のペットな彼女』『リトルバスターズ』など話題作揃いだったので不作クールとは感じなかったが、逆に新作は非常に少なかった。
また『ちはやふる』の2期もあったけど新作を優先したいことから除外した。
『ヤマノススメ』は5分アニメとしては異例のヒット。
以降、2期は15分に、3期は30分アニメに拡大出世した。
山登りを題材にした作品で「美少女×趣味もの」の先駆けと言えるのではないか。
類似作品の『ゆるキャン』が後年に誕生するが、本作には本作の良さがあるので棲み分けは出来ていたと思う。
キャラデザが非常に幼く見えるも主人公らキャラクターは高校生。
『たまこまーけっと』は京都アニメーションによるオリジナル作品。
正直に言えば別クールならベスト3には入らないと思われ、前クールの『中二病でも恋がしたい』と比較して、京アニ作品にしては微妙と言わざるを得ないと思う。
喋る鳥という奇怪な存在はあるものの、変わらない商店街の日常を描いた作品。
一方、翌年に公開される本作の劇場版『たまこラブストーリー』は、本編では発展しなかった幼馴染との恋愛模様がテーマとなっており、TVシリーズと一変して変わりつつあるヒロインを描いた名作映画となっている。
こんな作品もありました
ビビッドレッド・オペレーション
俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる
琴浦さん
『ビビオペ』は、その期待外れ度から今も話題に挙がるクソアニメ筆頭。
どう見ても面白そうなキービジュアル、完璧と言っていいオープニングの曲と映像…からの、何ひとつ良いところがなかった本編ストーリー!
見た目がどれだけ良作そうでも、脚本がつまらないと話にならないことを証明した貴重な作品である。
『俺修羅』は今で言えば古典的ラノベ。
異世界系が流行る以前はこういうのばっかだった。
淡い色合いのビジュアルがそれなりに特色があったこと、途中から参戦するピンクキャラが可愛いこと、など良いところもあるけど基本的には面白くない。
オープニング曲は今も歌えるくらい覚えていて、当時話題になった変な空耳(替え歌)が最ッ低すぎだったのも印象深い。気になる人は「裏腹ゴリラ」で検索してください!w
『琴浦さん』はアニメ史における「衝撃の出オチ」として筆頭候補に挙げられる。
日常アニメかと思いきや、あまりの激重展開で度肝を抜かれた人も多いだろう。
ただ、どうしても1話がピークだったのは事実なわけで…
やりたいことは開始15分でやり尽くした感があり、1クールアニメとしては間を持たせるのでいっぱいいっぱいだった様子が2話以降ひしひしと感じられた。