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個人的この1作

     悪の華     


http://akunohana-anime.jp/

 

衝撃の問題作。

原作は漫画で、思春期の少年少女の不安定な精神を生々しく描写した異色作。

「青春」というより真逆の「うっ憤」や「絶望」がテーマとなっていることもあり、原作からして賛否両論の作品ではあるが、本アニメは更に別の観点から話題を呼ぶことになる。

 

まず、本作は日本テレビアニメ史上初の全編ロトスコープの手法が用いられる。

これは実在の人物・風景を撮影してトレースしていく手法で、リアルなモーションを再現することを可能にしたのだが、逆にアニメらしさが失われ「動きが気持ち悪い」「もはやアニメの意味がないのではないか」という批判を受けることになった。

 

そして最大のバッドポイントはこれ。

「うっせークソ虫が。」

ヒロインの顔である。

ロトスコープのモデルになった人そのままかどうかは不明。

 

場面によってはそこまでそこまでブサイクではないが、基本的にはヤバい。

いずれにしろ原作漫画のルックスとはかけ離れたものとなる。

同じキャラです。

 

極めつけはエンディング。

「ハ…ナ…ガ… ハナガサイタヨ…」

究極の不協和音。

以下にYoutube動画を貼っておくので知らない人はどうぞ。

以後、これを超える最悪なアニメソングに出逢ったことはありません、私。

 

監督の「そのままアニメにしても面白くない」発言から始まった謎アニメ。

ロトスコープが全編で使用されたアニメもこれ以降出てこなかったが、技法自体は3Dモデリング技術が進化した昨今も「作画補助ツールとしての表現技法」として利用されているとのこと(アイドルアニメのライブシーン等)。

ただ、全部が全部、実写をトレースした気味の悪いアニメは後にも先にも本作のみである。

シナリオ的にも消化不良感を残し、こんな謎アニメを見るくらいなら漫画で読めばよろしというのが正直なところだが、怖いもの見たさで一度視聴してみるのも良いかもしれない。

 

 

 

 

ヒット作BEST3

 進撃の巨人 

 はたらく魔王さま! 

https://maousama.jp/1st/

 

 翠星のガルガンティア 

 

近代アニメーションの進化に一石を投じた『進撃の巨人』。

最新技術の粋を集め「14秒に400枚の作画」を要したワイヤーアクション(立体起動装置)のシーンは必見。

キャラクターも魅力的で万人に受ける作品となり、アニメを発端として一時社会現象になった。

人類と巨人の闘いから始まる壮大なシナリオは以後、実に4期10年を掛けてアニメ化され、2023年のファイナルシーズンを以て完結した。

 

2位の『はたらく魔王さま』は、ファンタジー世界の魔王と勇者が現代日本に転移し、魔王はマックの店員として、勇者はコールセンターの職員として働く庶民派ストーリー。

ストーリー、キャラ、作画の三拍子か揃った良作で、直ぐにでも続編が望まれたが、2期が

発表されたのはなんと9年後の2022年…!

しかも残念なことに制作会社が変更されたせいか恐ろしく劣化し、駄作となった。

 

高品質なオリジナルSFアニメ『翠星のガルガンティア』を3位に付ける。

遥か未来、宇宙で超未来的ロボットに乗る主人公が、陸地が無いディストピアと化した地球に迷い込み、船上で生涯を過ごす現地人と交流を深めていくストーリー。

SFでありながら人間ドラマもあり、1クールで終わらせるには勿体ない作品であった。

主人公が乗るAIロボット「チェインバー」、彼の最終回の雄姿は必見。

 

 

 

 

こんな作品もありました

 革命機ヴァルヴレイヴ 

https://www.valvrave.com/

 

 変態王子と笑わない猫。 

 

 やはり俺の青春ラブコメはまちがっている 

 

『ヴァルヴレイヴ』は水樹奈々×T.M.Revolutionのオープニングテーマは名曲として今も語り継がれている。

が、内容としてはとても酷いの一言。『コードギアス』の再来を匂わせる雰囲気を出しているが、とんでもない。比べるのも失礼なくらい酷い。

狙っているのか、マジで作ってこれなのか…

平成後期のロボアニメ暗黒期を代表する作品。

 

『変猫』は正直あまり記憶にないが、ただ、これもオープニングが名曲として今も残る。

「もう一回、こっちむいて~♪ 」

田村ゆかり氏の曲でもっとも好きな1曲かもしれない。

また、小倉唯さんが歌うEDテーマの「Baby Sweet Berry Love」も名曲。

ちなみに作品の内容は全く覚えていない。

 

『俺ガイル』は人気ラノベ。

早見沙織、東山奈央という当時の若手トップ声優がWヒロインを演じる。

アニメ映えしなかったのか、あるいは構成が悪かったのか、思った程の人気が出なかった。

ただ、以後2期・3期と制作され、7年掛けて完結までアニメをやりきったという意味では幸せな作品だったと思う。