小沢正 文
はたこうしろう 絵
教育画劇
小沢先生2008年にお亡くなりになられているので、
2015年のこの絵本は、
あとから出されたんですね―。
うきょうは小沢先生のおはなしって好きなのよ。
絵本もたくさんありますが、
幼年童話、短いおはなし、
絵本とガッツリ読むおはなしの中間くらいのおはなしが、
すごいいいって思っています。
ちょっと飄々としているような、
おもしろみのある、
それでいて、毒があるっていうか、
よく考えると意地悪だなって思う場面があったり。
この「まほうのかさ」も絵本としては、
少し長めのおはなしかな、と思いましたよ。
体育の苦手な男の子が、魔法使いの女の子に出会って、
いろいろあって、最後は苦手だけど、
ちょっと笑顔で体育の授業に出ているイラストがいい(*^^*)
はた先生のイラストがいいのよ。
なんかの勉強会で、ある先生がね、
「最近の子どもたちは恵まれすぎている。
そんなにすぐに傷つくのかしら。
そういう程度の傷の付き方にファンタジー、
魔法の世界がいるのかしら?」
っておはなしされたのね。
うきょうはびっくりしてねえ。
そりゃあ、戦後の貧しい時代の、
死がすぐ横にあって、お父さんが戦死した、
とか、お母さんが貧困と戦っていた、とか、
そういう中で早くにおとなとしての責任を求められる子ども、
とかじゃあないけどさ。
どの時代の子どももね、おとなに振り回されて、
いろいろあるよねえ。
そして、そのいろいろに疲れたり、困ったりすることに、
すぐ、とか小さいとか「傷つく」の前に
つけなくていいのになーって。
あらすじだけ書いちゃうと、
これは健康で元気なんだけど、
体育がきらいないちろうくんが、
魔法の傘をつかって、魔法の世界に触れて、
体育、ちょっといいなって思える話。
うきょうはねえ、こういうおはなしが好きなのよ。
卵アレルギーでみんなと同じパンが食べられないとか、
本当はずーっとゲームしてたいのに、
近所の〇〇ちゃんが遊ぼうってくるから嫌、とかさ。
いろいろあるよねえ。
そういうささいな、嫌とか困ったながある
日常の隙間に、
ずーっと魔女や魔法があってほしいなあ。
こういうおはなしがあるといいなあって思います。
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