リロイ・カー(Leroy Carr)は1905年3月27日テネシー州ナッシュビルにて生まれました。彼はピアノを弾き語りするブルース・プレイヤーでした。
生前を知る人は「大きな男だった」と彼について語りますが、実際どのくらいの身長だったかは分かりません。
彼はスクラッパー・ブラックウェルというギタリストを相棒にして、多くの録音を行いました。
そのスタイルがシティ・ブルースの礎となり、後にビッグ・メイシオ&タンパ・レッドのようなフォロワーコンビが続々出現していく事になります。
サウンドについてですが、彼らがミシシッピ州出身ではないせいか、例の独特な泥臭さは薄いです。
なので、初心者にも聴きやすいです。
彼は1935年4月29日、30歳になった直後、腎炎により短い人生の幕を閉じます。
以上、ウィキペディアを参考にさせて頂きました。
(http://en.wikipedia.org/wiki/Leroy_Carr)
ブルースという音楽の歩みを俯瞰した時に、彼の存在やシティブルースの誕生は非常に大きかったと言えます。
ロバート・ジョンソンもリロイ・カーを聞いていたはずだ、と言われていますし、40年代にシカゴにやってくるマディ・ウォーターズも思うように成功していなかったかもしれません。
ブルースの歴史の遡るなら、避けては通れないアルバム。
『Blues Before Sunrise』
ただ実は、このアルバムには多少問題があります。CD化される際に、余分なエコーが加えられている疑いがあるのです。
その証拠は、オリジナルの発売元であるコロンビアがリリースした二枚組リマスター盤です。こちらには、なんとエコーがかかっていません。
なので、個人的にはこちらをお勧めします。
『Whiskey Is My Habit Women Is All I Crave』
エコーあり
エコーなし
シティ・ブルースとは
1910年代から20年代にかけてのシカゴでは、第一次世界大戦の為に軍需産業が活発になりました。工場で働く人手が必要なため、南部からも多くの黒人が北上しました。
そんな彼らが南部から北部に伝えたミシシッピ・デルタブルースを、都会的に進化させたものがシティ・ブルースと呼ばれています。
ギタリストとしては、相棒だったスクラッパー・ブラックウェルにも注目したいところです。
彼の生い立ちは改めて書こうと思います。
このアルバムも実はブルースギタリスト必聴です。
『Mr Scrapper's Blues』