東隆眞老師三回忌 | 好日庵のブログ

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坐禅を心の拠り所にしています。
静かに坐っていると、だんだん世界に融けこんで一つになります。
そういう日々をすごしながら、感動したことなどを綴ります。
仏教全般からキリスト教まで、関心の幅は広いのです。

東隆眞老師3回忌


今日は、金沢大乗寺前住職、東隆眞老師の命日。朝の坐禅は、心を引き締めて入った。

特別な日なので、香を焚く。

この坐を東老師に捧げます。


東老師は、大乗寺の住職を二十年勤められ、多くの修行者を導かれた。

私にとっては、初めてお目にかかった曹洞の禅僧。父と同じ年の生まれだけれども、衰弱して亡くなった父と違い、眼光鋭く、どっしりと落ち着いた雰囲気をまとわれていた。坐禅による胆力だろうか。そんな姿を拝見するだけで、背筋がずっと伸びた。


老師は、坐禅の要訣を当たり前のようにさらりさらりと指摘されていた。

「坐禅は何もしないのです」「息も触ってはいけない。自然に出たり入ったりするままでよい」「無になれなかったと感想文を書くことが多い。私は、無になれとは言ったことがない。雑念が生じたら、生じたままでよい。かまってはいけない」云々。

聞いた時は、あまり注意しなかったけれども、あるいは聞き流していたのだけど、この後、いかに大事なことであるかを思い知ることとなった。



2022年5月8日大乗寺で最後の提唱