第140回公演『サカシマ』再演 終幕 | こじにずむ日記

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千葉大学演劇部 劇団個人主義のブログです
公演情報や日々の稽古の様子などを公開しています                 

終わりがあるから僕らは美しいんです。

 

二兎泉水でした。

 

さようなら。

 

 

 

 

とか死ぬほど格好つけて締めくくったくせに、またここに書き込む機会を頂いてしまった古部優生です。こんにちは。今どんな顔してこのブログを書き進めればいいのか分かりません。誰か助けてください。

 

なんて言ってるけど、ブログを書くのが嫌な訳ではありません。むしろ好きです。私なんかの文章を読んでくれて、好きだとまで言ってくれる人がいるから。いやはや個人主義には褒め上手な方が多くて、つい調子に乗ってしまいます。駄目だと分かってはいるんですけど。腹が立ってきたら無視してやってください。弁えますので。

 

いや本当に、私は劇団個人主義のこのブログ文化が大好きです。読む側としても、書く側としても。

私は昔から思っていることを言葉にするのがどうしようもなく苦手で、人と話す時は緊張も相まって半分パニックみたいになって、つい思ってもない適当なことを口走ってしまう癖があります。いつもすみません皆様。(しかもそれの回避策として押し黙ってしまうことが大変よくあります。最悪です。本当に申し訳ありません皆様)

ですが、書いて伝える場合にはこの悪癖もいくらかマシになります。ゆっくり時間を掛けて考えることで、むしろ素直に言葉を紡ぐことができます。なのでこのような執筆&公開の場を与えてもらえることは非常にありがたいです。

他の書き手の皆さんはどうですか。文面の方が素直になれますか。そんなことはありませんか。まあ結局のところ人それぞれなのでしょうが、どちらにしろ私は皆さんの書いた文章を読むのが好きです。皆さんの書く内容が、言葉選びが、筆致が、皆さんの中の本質的な何かを知る手がかりになる気がして。別に探っているとかそういう訳ではありませんが。

 

という訳で(?)、今回のブログのテーマは自己開示です。自分語りとも言います。冒頭から既に卑屈で気持ち悪い自己開示をしているとは思いますが、これはまだ序章です。ここから先は輪に輪をかけて見苦しい内容となることが予想されますので、ここまで読まれた方は是非ブラウザバックをお願いいたします。

 

 

どうしても保険掛けてしまうけど、本当は読んでほしいと思っています。すみません。

 

 

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自分語りするにしたって何かしらのテーマは必要です。今回はとりあえず、1ヶ月前のことでもお話してみたいと思います。

 

 

先月14日。皆様知っての通り、春公演が中止になりました。

私がそれを知ったのは当日の朝でした。自宅の洗面所でメイク道具を広げて、いよいよ最後の泉水メイクだと意気込んでいた所でした。ふとスマホを確認すると、舞台監督さんから今日の公演を中止する旨の連絡が入っていました。

 

初めはただ呆然としていました。まるで悪い夢の中にでもいるようでした。差し入れするつもりだったお菓子どうしようかな、とか、いいコンタクト入れちゃったのにな、とか、やたらどうでもいいことばかり頭を巡っていました。

 

呆然としながら手の動くままメイク道具を片付けていると、公演中止がだんだん現実のものとして受け入れられてきました。

気がついたら泣いていました。そのまま、自分でもびっくりするくらい泣きました。あんな風に声を上げて泣いたのは随分久しぶりでした。誇張抜きで2時間くらいずっと泣いていました。何かもう一生分泣いたような気がします。右手の薬指を見れば、衣装の指輪が相変わらず嵌っていて。1ヶ月近くも着けてきたのに、結局泉水になれないまま終わってしまったそれがどうしようもなく虚しくて、また涙が込み上げてきました。これが悪い夢であってくれればいいのに。そのせいで寝坊したって構わないから。どれだけ祈っても目が覚めることはありませんでした。公演中止はどうしようもない現実でした。

 

2時間ほど経って、泣きながらXを開きました。私と同じ絶望を共有している誰かを探しました。

するとそこには、既に再演に向けて動き出している同期達の姿がありました。頬を打たれたような感覚がしました。そうだ、これで終わりなんて誰も言ってないんだ。その日の朝のうちから再演を目指していた同期達や先輩方は、咄嗟に諦めてしまっていた私とは大違いで、本当に格好良く見えました。本当に頼もしくて、心強かったです。私は皆さんのことを尊敬しています。心の底から。

 

その日の午後には、私もかなり立ち直ることができました。心配してLINEをくれる同期や、わざわざ電話を掛けてきてくれる同期もいました。私は皆さんに救われました。ありがとうございます、本当に。本当にありがとう。大好きです。

 

あれから1ヶ月経った今では、公演が延期になって良かったと思っています。この1ヶ月、改めて台本に向き合って、以前は見えていなかったものが見えてくるようになりました。泉水のこともまた一段と深く考えることが出来ました。こうしてまたブログも書けるおまけつき。

あの時終わらなくて本当に良かった。都合がいいかもしれませんが、私はそう思っています。

 

 

書こうと思っていたことは他にももっとあるのですが、計画性が無さすぎて締切30分前になってしまったのでやめておきます。最後にまた妄言だけ吐かせてください。

 

 

1ヶ月、猶予が与えられました。私はそれを有効に使えたのでしょうか。

正直なことを言うと分かりません。というかむしろ、泉水からは遠ざかってしまったような気さえします。

私にはもう泉水である資格がありません。泉水の願いとは正反対の行動を取りました。大切な人を不可逆的に傷付けてしまいました。

それでも、何とか私なりに泉水を演じるしかありません。頑張らなきゃ。泉水役は私しかいないんですから。それに、これが最後なんですから。

頑張らせてください。ごめんね。

 

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。それでは5月26日、劇場にてお待ちしています。

 

 

今度こそ本当にお別れです。

 

二兎泉水でした。

 

さようなら。

 

 
 

以下、公演情報です。

劇団個人主義第140回公演 再演
『サカシマ』
会場:千葉市南部青少年センター
日時:5月26日(日)
開場 11:30
開演 12:00

 

▼来場予約フォームはこちら

(期限:5/25  23:59)

 

 

 

 

 

配信予約に関しては、また用意が整い次第公式X、Instagram、HPにてご案内いたします。