第140回公演『サカシマ』 亀の甲羅も卵の殻 | こじにずむ日記

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千葉大学演劇部 劇団個人主義のブログです
公演情報や日々の稽古の様子などを公開しています                 


こんにちは。福羽ろおです。

桜が咲こうとする今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。私の家にはいま、桜があります。咲く日を今か今かと心待ちにしていたのですが、葉が先に出てきてしまいました。どうやら日照不足だったようです。来年に期待。



早いもので千葉に来て1年が経過しました。1年前に一人暮らしを始めた私は、初めの1週間を電子レンジ無しで過ごしました。もっと言うとWi-Fiも無かった。ダンボールを机にしてご飯を食べ、床が冷たいのでダンボールを敷き……。実際に家具や家電が揃ってちゃんとした一人暮らしの部屋となるのはゴールデンウィークが過ぎた後でした。一人暮らしを始める時にはちゃんと前々から準備をしなければいけなかったのです。そんな私も今ではベランダで桜を育てるほど家の環境も充実してきました。今年の目標は自炊です。


春になると演劇を始めた頃のことを思い出します。私は高校1年生の時に演劇部に入りました。その時どうして演劇部に入ったのかは自分でもよく分かっていません。なんとなく、本当に特に理由もなく、演劇部の説明を受けながら私はここに入るのかもしれないと思っていました。それまで演劇にほとんど触れてこなかったのに。でも、なんとなくで始めた演劇を私は大学でも続けています。それだけ楽しいんです。大学に上がって、高校時代よりもより多くのことを自分たちで考えて劇を作るようになって、より楽しくなりました。あの時どうして演劇をやろうとしたのかは分かってないけど、演劇を始めたことは間違っていなかった。あの時演劇部に入ると決めた私にはとても感謝しています。

高校時代、演劇を始めた頃は舞台に上がる勇気がなく、裏方志望と言って入部しました。まあ、人が足らなすぎて役者をやる羽目になったのですが。当時の部員は私を含めて5人、お手伝いをどうにか集めて裏方を頼むことで活動していました。(劇団個人主義ではこんなことは起こらないので新入生の方はご安心を)  でも、そのおかげで私は舞台に立つことができました。

そして今回、私は主役です。恐ろしい程の出番と台詞量の。一生やらないと思っていた役者は案外楽しいもので、こうして主役として舞台に立つようにまでなりました。先輩方や同期達からいろんなことを教えてもらって、支えられて私はここに立っています。この物語を進めるのは私だという気持ちで。いや、少し大きく出過ぎていますね。でもそれくらいの覚悟を持って臨んでいるつもりです。


さて、今回の話は飛び降り自殺の話です。飛び降りと聞くと私は昔飼っていた亀のことを思い出します。亀は転落死をしました。私の実家はマンションの14階でした。弟の4歳の誕生日に実家にやってきた亀は2匹、大きい方をデカガメ、小さい方をちびガメと呼んでいました。(ネーミングセンスの欠片もありませんね。)週末は日光浴のためにベランダに出していました。
たしか私が小学校3年生の頃、亀は14階のベランダから落ちて転落死しました。デカガメの方です。小さかった亀が落ちないようにベランダに出す時は囲いをしていたのですがそれを乗り越えて隙間から落ちてしまったようです。親に止められながらも小学3年生だった私は好奇心で亀の死体を少しだけ見ました。亀の死体は甲羅がバキバキに割れていました。亀の甲羅も流石に14階から落ちたら割れるんだと当時の私は思いました。
現在、私の実家にはもう一匹の亀だけが水槽の中にいます。残ったちびガメは1匹になったことにより亀と呼ばれています。だいぶ大きくなってベランダの隙間も完全に通れなくなりました。大きい方が落ちたことも、甲羅が割れたのも、少しサカシマを思わせるような気がします。残ったちびガメはちゃんと長生きして欲しいですね。


もう眠たくなってきました。皆さんは1日に平均してどれぐらい寝ていますか?私は平均7時間です。理想を言えば毎日10時間ぐらい寝たい。
そういうわけでおやすみなさい。

福羽ろお
 

以下、公演情報です。

劇団個人主義第140回公演
『サカシマ』
会場:千葉市南部青少年センター
日時:4月14日(日)
開場 11:30
開演 12:00

▼来場予約フォームはこちら

(期限:4/13 23:59)

 

 

※会場の席数の関係上、予定より早く締め切る場合がございます。観劇をご希望の方はお早めにお申し込みください。

※一部出演者が変更となっております。詳しくは公式X、Instagramの投稿をご覧ください。

 

配信予約に関しては、また用意が整い次第公式X、Instagram、HPにてご案内いたします。











独り言なら書かない方が綺麗だということは承知の上で。
役が決まってからというもの、不安はつきませんでした。そもそも台詞が覚えられるのか、場面の順番も混乱しそう。演技だって特段上手いわけでもありません。高校から演劇をやっているからといってその分のアドバンテージがあるかと言われたらそんなことはなくて。台本の読み取りだって考えることだって言語化だって甘い。他の人がやっていたらもっと、そんなことを考えることだってよくありました。それでも、足りないならば今から補う努力をすれば良い、そう言い聞かせてどうにかここまできました。初めの頃から比べればより良くなっています。成長はしています。でも時間は有限です。私には足らないものが多すぎる。もっと時間があったらと思わずにはいられない。


と書きながらもう一人の自分は、「うるせえ、それでもやるしかないんだろ」と言ってくる。
そう、やるしかない。始まってしまったなら終わるまで止まることは出来ない。飛び降りたなら地面に着くまで止まることはない。もうとっくのとうに腹は括ってる。これは私の勝負でもある。

「私は負けない」