散財日記 -イタリアプログレの世界(2)- | Side Steps' Today

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Arti E Mestieri(アルティ エ メスティエリ)
バンド名Arti E Mestieriは「芸術家と職人」の意(ちなみに当方は全くイタリア語を解せず)。Areaにはデメトリオがいたが、このアルティにはフリオ=キリコなるドラマーがおり、いわゆる今でいう”手数王”で、スネアロール系フィル満載のかなり派手派手なドラムながらも、このスタイルでは74年当時はかなり画期的かつ目立った(=目立ち過ぎでウザがられた?)と思われる。「もういいよ...」というぐらいにタカタカ叩いており、”休符がまったくない”という感じ(バックグランド不明ながら、ブラバンで一日中スネアロールを練習してきたという感じか?)だが、その一方で音楽的な繊細さを維持しているという内容。代表作であり、ベストであるのは「Tilt」(74年)。ジャケは全くもって”?”ながら、内容はプログレの黄金律”組曲”風。1分に満たない曲もあれば、13分超の曲もあり、それらが混在して1枚のアルバムを構成している。メロが美しいことに加え、演奏もかなりテクがあり、この手のプログレには結構ありがちな演奏的に”あらあら...”という部分がなく、演奏的にはかなり完璧。6人編成の完全インストながら、サックスとバイオリンがおり、特に後者はプログレ感の醸成にかなり貢献。プログレにハマっていた90年代初頭、丁度SideStepsのレコーディング(「Steps On Edge」か「Against the Wave」の収録/ミックス)時に聴いていた記憶があるが、SSの”休符がまったくない”というのはここら辺から来たか(とはいってもメンバーでアルティを聴いている人は絶対にいないだろうと想像)。他にもいくつか作品が出ており(本作の次の秀作はこの「Tilt」のライブ盤である「Live」)、最近はバンド復活的に新作も出ているようながら、なかなかコレを超える作品は出て来ていないものと思料。SSが好きな人にはかなり向いていると思うのだが...。