散財日記 -イタリアプログレの世界- | Side Steps' Today

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Area(アレア)
強烈な個性を持ったボーカル、デメトリオ=ストラトス率いるバンド。4ピース+ボーカル(デメトリオ)だが、一部プレイヤは管楽器も演奏することから中々バラエティのある演奏で、演奏水準もかなり高い。天才デメトリオがNYで客死した後は4ピースでのインストアルバム(「Tic&Tac」)を残しているが、強烈な個性が無くなったせいか、かなりまともなフュージョンになってしまっており、そのデメトリオ=ストラトスの個性がいかにバンドに大きな影響を与えていたかが分かる。そのアレアの中で(いろいろ論議はあろうが)ベストと思われるのはこの「Are(A)zione」。75年のライブ盤で5曲のみの収録ながら、ライブ盤ならではの勢いがあり、演奏の他ライブ盤に比較して安定していることに加え、録音もしっかりしていて音質もグー。一曲目は代表曲「Luglio,Agosto,Settembre(nero)」で15/8拍子+14/8拍子という変拍子ながら不自然さはなく、非常なるフォルクロール性を感じるメロ。いきなりのイントロからボーカルとオルガンの表現性にシビれる。最後に一部学生運動世代には懐かしい?「L'Internazionale」(いわゆる”インターナショナル”)も、こうして楽曲として聴いてみるとなかなかのメロでよろしい。デメトリオ=ストラトスはボーカルながら、ボイス=パフォーマンス的な一面も強く、アルバム「Le Milleuna」と「Metrodora」はまさにボイスのみで、前者は1曲(?)58:02のみという構成でこれまた強力で、深夜に一人車内で大音量で聴いているとかなり怖いシロモノ(そんな人いないか...ちなみに最近にこのシチュエーションで聴いていて一番怖かったのはジョン=ゾーン)。個人的に初めてアレアを聴いたのは大学4年の後半だったと記憶するが、1枚目は「1987(Gli Dei Se Ne Vanno, Gli Arrabbiati Restano!)」で、ジャケに比較するとかなりアバンギャルド気味な内容で自身でも意外。車内で聴いていて、同乗者は白眼視気味だったが、他作品も含めて深く聴き込むだに、こんなモノではなかった...。情緒的で美しいというバンドではないものの、エネルギーに満ちており、数多くあるイタリア=プログレ界ではかなり異端に位置するか。