
【上諏訪温泉(長野/諏訪)】
下諏訪温泉にはすでにトライ済みであったことから、今回は上諏訪温泉へ。下諏訪温泉が小振りで上品な宿が多かったのに比較し、上諏訪温泉には温泉街的な雰囲気が多く、特に湖畔が近いこともあり、観光地然としているのだが、その中でも建築マニアには堪らない「片倉館」を訪問。シャレではない”マジなロマン風呂”があると聞いてのことだが、非常に立派な大洋館の中が風呂になっているというもので、そのギャップがこれまた堪らない。立派な洋館の外側に「浴場入口」との看板があり、タオル片手の人が入って行く様子は非常に滑稽であるものの、これは後に内部が風呂となったのではなく、もともと片倉財閥二代目当主が社交場を提供する意味で建てたとのことで、「財力を使って全力で風呂を作ったら、こうなりました」的で非常に興味深い。昭和三年(1928年)竣工とのことだから、築80年は経っているものの、水を扱う建物、かつ湖畔という軟弱な地盤に今日でも建っていることを考えれば、驚愕。肝心の温泉だが、千人風呂とあるぐらいに浴場は大きく、さすがに1000人は入れないが浴槽も深度1メートル程度と深く、底には玉石が敷いてある。温度は熱めで3つの温泉のミックスの単純温泉だが、ややキレはないものの、非常にさっぱり。熱くて長湯できない人がタイルで湯桶を枕にゴロ寝しているのが異様ながら、施設的には非常に寛げるか。併設されているラドン室は温め(41~42℃)の温泉がサウナ状態となっているものながら入ると熱さで発汗し、推奨の10分も耐えられずに退出。秘境感はまったくなく、人も多い事から喧噪的だが、地元の人も多く通っているようで、片倉当主の思想を本日も受け継ぐ素晴らしい施設。(同温泉施設webページ)