最終章 “♀×♂”

家は無事に完成。
結婚する前かその後か分からないけど、私は妊娠して、今は九ヶ月になる。

『しゅーん!』
『はいはい!なんですか?』
『たてなくなっちゃった。』
『よっこいしょっと。』
『あ!今動いた。』
『マジで!』
『ほらっ!』
『うわぁ動いてる。』
『生きてるんだね。』
『そろそろ生まれるんだな。家族ふえるんだな。』
『ううん。』
『は?』
『今も三人でいるよ。』
『そっか。』

―一週間後―

『悠汰♪おはよぉ。』
『悠汰は美優似で可愛いなぁ。』
『えー俊に似て可愛いんだよ。』
『悠汰も美優も可愛い!』
『あははっ。』
『美優、リハビリの時間じゃね?』
『あ、ほんとだ。』

家でリハビリが出来るようにした。

『ほぉら悠汰、ママを応援しよーね。』
悠汰と俊が先でまってる。

『ほらほら。』
俊がせかす様に離れてく。
『ひどーい。』
『ほらー。』
俊が後ろに躓いて転びそうになる。
『危ない!』
悠汰を守ること、それ以外頭になかった。
『美優、悠汰は?』
『ここ。』
『セーフ!てか美優立ってる。』
『あ!』
足ががくがくふるえる。

『あるける?』
『うん!』

上手くは歩けないけど…。

今考えてみれば、今、悠汰がいるのも、俊と夫婦なのも、カリスマモデルなのも、
人生にしては完璧だと思う。

今の私があるのは、モデルになる事も俊と結婚する事も反対しなかったお母さんがあるから。

そして、なにより完璧な環境にいたから。


みんな、ありがとう。
第二十一章 “結婚式”

『結婚式予算は豪華に安くが目安ね。』
『まあ、二、三千万位で。』
『そうだな。』
そして、家は一億程度。
すべてデザインはオリジナル。
式場は都内の高級ホテル。
『ヴー…。』
携帯が鳴る。
『もしもし?』
『もしもし、美優ちゃん?』
『あ!工藤さん。』
今でも病院にリハビリに行く。
『わぁ!おぼえててくれたの?』
『もちろん。』
『そう言えば、結婚するらしいね。』
『はい!招待状今作ってるんです!出来たら送りますね。』
『わぁ!嬉しい。』
『家も建ててるんです。』
『出来たら招待してね。』
『はぁい!』

昔と変わらない工藤さんの優しさ。

『誰?』
『工藤さん。』
『そっか。』
『ウェディングドレスどうする?』
『守と文に頼めば。』
守は大学生になってから友達になったデザイナー。
文ちゃんは高校の時からの友達。
『ん…電話してみる。』

『もしもし?文ちゃん?』
『あっ美優じゃん!』
『あんね…俊と結婚するんだ。』
『知ってる。』
『そんでドレス。文ちゃんが作ったの着たいな。』
『マジで?いいよ。文のでいいなら!』
『ありがとぉ!』
『飛びっきり可愛いのつくるね!バイバイ。』
『バイバイ。』
次は守にタキシードを頼まないと。
『もしもし?まぁくん?』
『みーたんどおしたの?結婚するんだってね。』
『うん。それで、まぁくんに頼みたいことあるの。』
『みーたんの頼みならきくよ。』
『俊のタキシード作ってほしいんだ!』
『なんだ、そんな事?もちろんいいよ!』
『まぁくんありがと!』
『ほんじゃデザイン画かくから切るね。』
『バイバイ。』

すんなりOK。

『どうだった?』
『二人ともOK!』
『やったね。』
『ケーキどうする?』
『みーちゃんでいんじゃない?』
『みか?メールしてみるね。』
俊が携帯を取り出して笑顔でメールしてる。
『OKだと。』
『みかのケーキうまいんだよね!』
『スピーチは…。』
私と俊は顔を合わせた。
『長谷川さん!』
長谷川さんが前からスピーチをしたいと言ってたし。
『じゃ料理は…。』
『それくらいはお金かけよ!』
『じゃ専門家で。』
『まぁ、これくらい?』
『だね。』
『家のデザイン画は…』
『もう書けてるよ。』
『お母さんが物件選びにいくね。』
『いってらっしゃい。』
『家のデザイン画、あれでいいの?』
『ううん、宗くんに書き直してもらったの。』
『そっか。』

作ったのは四階立ての家。
お母さんはお父さんのこの家に住み続けるらしい。
『幸せになりなさいよ。』
『お母さん、ありがとう。』
そうこうしているうちに結婚式の日が来た。
『美優、いきましょ。』
お母さんがオシャレをしてる。
私はスタイリストの友達に着付けをしてもらった。
『可笑しくないかな?』
『綺麗よ。』
『靴どれにしよう…。』
『これは?早く!式場で俊君がまってるわ』
『わかった。』
家を出ると、何人かのマスコミがまってる。
『通して下さい。』
『今から式場に向かう模様です。』
『通して下さい。』
『みゅうさん、今の心境は?』
『式場にておこたえしますよ。』

私はなんとか車にのれた。
『お母さん、よろしくね。』
『はいはい。』

『あ!ここ!』
『マスコミで見えないわね。』
『早くいこ!』
『そうね。』

マスコミは思ったより楽に通れた。

『俊!』
ホテルに入ると白いタキシードの俊。
『美優、きれいだよ。』
『俊もかっこいい!』
抱き合った瞬間カメラのシャッターが光った。
『控え室いきましょ。』
いつも通りの陽子さん。
『緊張する!』
『ドラマとかの撮影緊張しないのに?』
『うん。』
『じゃあさ、今日はドラマの撮影で…』
カリスマモデルのみゅうが、世界一好きな人との結婚式のシーン。

緊張ほぐれてきた。


私はみゅう。
私はみゅう。
私はみゅう。
心のなかでそう唱える。

『美優ちゃん、いきましょ。』
『はい。』

『新婦のご入場です。』
私にはお父さんがいないから、叔父が手を引く。


みんなが私を見てる。

今はドラマの一シーン。
『汝、鳴海 美優は、山陰 俊を愛し、妻とし、如何なる時でも、夫を支える事を誓いますか?』
若い外国人の神父さん。
『誓います。』
『汝、山陰 俊は、鳴海 美優を愛し、夫とし、如何なる時でも、妻を守ることを誓いますか?』
『はい。誓います。』
『それでは、誓いのキスを。』
結婚式。
意外に楽だと思った。

あとは車椅子がなければなあ…。

結婚式は意外と短く感じた。



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「LOVE」

ノンフィクション(本当にあった)恋物語