生後6ヶ月で、心臓の手術で入院していたときの話です。

↑前回の話


手術から1週間経過した頃、乳び胸になり、始まったばかりだったミルクはすぐに中止されてしまった。
不穏な気持ちのまま、PICUから一般病棟へ移ることになった。

今回は付き添いのつらさについてしか書いてない。笑




 術後9日


一般病棟に移るのに伴って基本的に付き添いをするよう言われる。

親としてどうかと思うが、私は正直付き添いをしたくなかった。
退院はドレーンの排液量が減ってきてから数日後と言われてはいたが、はっきりとした目処が立っているわけではなかった。
このときあまりドレーンの量が減っているように感じられなかったし、そもそも乳び胸になってミルクも止められているわけだ。
ドレーンの量が減る→乳びが出なくなる→ミルク再開する→乳びが出ない、かつドレーンの量が減る→ミルクを徐々に増やし、通常量になる→ドレーンを抜く→数日後退院
という経過をたどるのに一体どれほどかかるものなのか分からなかった。
最短で1週間くらいと言われた。

付き添いをされたことのある方ならご存じだと思うが、付き添いをするのは過酷だ。
自宅に籠って乳児と24時間過ごすのとは訳が違う。

2泊3日ならまだ我慢できる。
息子に寄り添って長く過ごしていたい気持ちももちろんある。
が。


・コロナ禍で面会は付き添い者を含め2人まで、11~20時のうち1時間まで(面会はできたのでそれはありがたかったが)
・食事は基本持ち込み(飲料水も)
・売店はあるが9~18時半?、通常のコンビニの1/3程度の売り場で昼間以外は弁当はほぼない(医師や看護師がほぼ購入してる様子)
・食堂もあるがメニューも少なく、開店時間も短く、そもそもこんなところに行っている暇もない
・授乳室に共有の電子ケトル、電子レンジ、冷蔵庫(常に冷凍庫はいっぱい、一応一人2、3日分までというきまり)
・トイレも共有
・付き添いは個室か二人部屋のいずれかだが、重症で医療機器が多かったり車椅子だったりする子が優先なので個室の可能性は低い
・狭い上に医療行為の動線に荷物を置けないので面会者の椅子以外に休むところはほぼない
・収納はあの病院特有のテレビ台?のみ
・基本的にベッドで添い寝→狭い上にモニターコードや点滴、酸素のチューブを踏まないように気をつけなくてはならない
・簡易ベッドだと有料で、腰を中心に体がバキバキになる
・24時間モニターの音が響く
・24時間いつでも医療者が入ってくる
・個室でない場合、薄いカーテンで仕切られた隣の人の生活音(面会の声含め)や臭い(特に食事の匂いがひどい)と付き合わなくてはならないし、自分も気をつけなくてはいけない
・個室でなくても乳幼児の泣き声は24時間聞こえる
・シャワーは18~23時?までの予約制で掃除含め30分、予約しても息子のタイミングが合わなければ終了(空いていれば予約をずらせる)
・もちろん付き添い者の洗面用具やタオル類は持参
・更衣室もないため、着替えはヒヤヒヤ
・院内にランドリーなし
・もちろんWi-Fiなどなく、売店には本なども売っていない

みたいな、色々と挙げだしたらキリがないほど不便がある。
病院によってスペックはだいぶ違うとは思うが、この病院は建物や設備も古く、小児専門だからか余計に部屋などが狭かった。

また、絶食中だから泣いてもミルクはあげられない。
酸素のチューブや点滴で抱っこも大変。

後から分かることだが、ドレーンが入っているから抱っこするのはさらに困難だった。
そもそもまだ胸骨がくっついていないから抱っこなど怖すぎた。


何より自分のメンタルが心配だった。
前回の付き添い入院(2泊3日)でもメンタルをやられた。
それが1週間以上も耐えうるのだろうか。


ごはんは野菜はほとんどとれず栄養のあるものを食べられないし、ゆっくりも食べられない。
息子は意思疎通できる状態にはなく、ほとんど孤独。
寝ている間は自宅と違って一緒にお昼寝という訳にもいかない。
家事をするでもないし、やれることは読書かスマホをいじるだけ。(目が疲れたら何もできなくなる)
元々テレビや動画もあまり見ないので、本当にやることがない。
お散歩もできないから運動不足の日々が続くし、まともに人と話せるのは面会の1時間だけ。
入浴もシャワーのみでリラックスなどできるはずもない。
しかも病室はどこも窓が駐車場に面していて、丸見えなので開けられない。


とにかく嫌々、でも愛する息子のためだからとぐっと文句を呑み込んで付き添いを開始したのだった。


金魚のこと、一切出てこなくてすいません。
長くなったので今回はここまでで。


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