山形見仏②吉祥院<後編>ハイスクールララバイ! | 仏像は眼鏡をかけない。

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中は蝋燭の灯が灯り、厳かな雰囲気です。
先客が居たので住職がお話し中でした。

中には質素な空殿があり、
中に三躯の等身大の仏さまが

真ん中の千手さまは正面を向いて居ますが、
両脇の二躯が千手さまの方を向いているのです。
こ、これは…
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ハイスクールララバイ!

(知らない人すみませんガーン



この配置は、最初からこうだった訳ではなく、
一度秋田かな?の博物館に出張した時に
台座を付けられてしまい、
それが、空殿に入らずこのような配置になったそうです。
そんなことあるんだ…
でも、逆にそれがミステリアスで良い雰囲気になっています。

本堂に飾ってあった写真はその展示の時に撮ったものだそうです。

みちのくの仏像 (別冊太陽 日本のこころ)/平凡社
¥2,730
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「みちのくの仏像」に載っている写真は台座を付けられる前ってことですね。。。
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千手観音さまが御本尊なのだと思っていたのですが
この三尊が御本尊なのだそう。
「千手観音」は三尊の総称で
「出羽一佛」として信仰されてきたそうです。

千手観音さまは175cmケヤキの一木造りで平安初期のもの。
腕とつま先が欠けてしまっていますが
ふくよかで穏やかな表情をされています。
三躯の中でもこの方の衣装が
一番短く、足首が見えています。
足首にはアクセサリーも

両脇の二躯は御寺では薬師さまと阿弥陀さまとして祀られていますが
もとは千手さまだった可能性が高いみたい。
右の阿弥陀さまは顔が小さく、どっしりとした体躯、
左の薬師さまは顔が大きくすとんとした体躯、と
造られた時代も違うのが解ります。
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空殿の前には子安観音像、毘沙門天像、勢至像、吉祥天像が並んでいました。
中でも気になったのが勢至像。
イケメンです。
寺伝では勢至像になってるけど
亀に乗っていて三眼なので
水天だろうと住職。
そして、毘沙門天像は
顔の両側に指先が残っているので散脂大将。
千手観音を守る二十八部衆だったんですね。



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ブログに載せたいので写真撮っても良いですか?
と聞くと、ちょっと照れたようでしたが了承してくれました
御朱印を書いて戴きながらパチリ。
しかし、住職の山形弁はネイティブ過ぎてなかなか聞き取れませんでした。。。


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■吉祥院
山形県山形市大字千手堂509
TEL:023-684-8026
拝観は予約した方が良さそうです。
拝観料:志納








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