第2話「ドキドキの入学式」
朝起きると、自分が目覚ましをセットせずに
寝ていた事に気付き、すぐに時計を見た。
時計を見るともう7時をまわっていたる。
何で、こんなときに限って寝坊するとかありえない…
もう、さっさと準備して学校に向かわないと、入学式に間に合わないよ。
そう思い、急いで用意をした。
初めて着て通う制服に違和感を感じながらも、
新しい出会いに想像を膨らませ胸がいっぱいになった。
学校に着いてすぐ、私は職員室に向わなければならない。
職員室に行ったら、“手違いだから。”とか言われないかなぁ?
本当に手違いであってほしい。
でも、そう言う訳にもいかず、
新入生の言葉を書いた紙を受け取ると、
そのまま教室に向かい入学式の準備を始めた。
教室からの体育館へ向かう廊下では
クラスメートの話し声が途絶えなかったが、
私の耳には何も入ってこなかった。
新入生の言葉を言うプレッシャーに今にも押しつぶされそうで仕方がない。
体育館は満員にも関わらず、私の耳には話し声1つ入ってこなかった。
校長先生の挨拶や、
生徒会長らしき人の在校生の言葉、
入学式は計画通りに進行されている。
もう、このまま時間が止まればいいんだけど…
それが無理なら、せめて新入生の言葉を中止にするとか・・
とにかく、新入生の言葉だけは本当に避けたいよ。
そういう訳にもいかず気づけば、もう新入生の言葉・・
先生「新入生代表! 田中 賢(けん)!水野さやか!」
さやか&田中 賢「はいっ!」
私ともう1人の男子“田中 賢”が呼ばれた。
舞台へ向かう最中、今までにない位に緊張して上手く歩けなかった。
新入生の言葉は何を言ったのか後から考えると覚えてない。
ただ、田中君が私をリードしてくれた。
田中君に続けて用紙に書かれた言葉を言うだけでよかった。
新入生の言葉を終え、
席に戻る時に田中君は私に微笑みかけてくれた。
その笑顔には、“よく頑張ったね。”
と言う言葉が込められてる様な気がした。
田中君の笑顔を見て私は何故か心が癒され、
今までの緊張も一気に吹き飛ばされた。
さやか「ありがとう」
思わず小声で田中君に話しかけてしまった。
田中君「いや、こちらこそ。
水野さんの頑張ってる姿をみたら、緊張なんか一気に吹っ飛んだよ」
そう、笑いながら田中君は私に言ってくれた。
これが私と田中君との初めての会話。
ほんの一言、二言の会話なのに
新入生の言葉を言う直前の2倍は心拍数が上がっていた。
ただ、1つ私は田中君とクラスが違うことがショックで仕方ない。
クラスが一緒なら話す機会もあるけど・・
クラスが違ってたら話すことなんてないだろう・・
ショックだが、これからの高校生活に
何が起きるかなんて解らないんだから、
田中君と少しでも話せるように努力することを心に決めた。
入学式も終わり教室に戻る頃には友達も数人できていた。
会話の内容は出身中学や彼氏のこと。
そんな話をしている間に教室へ着き初めてのHRが始まった。
まずは、担任の自己紹介。
担任の田代先生は見た感じは若くて大学を卒業したばかりの新任っぽい。
それに、女子生徒に人気がありそうだけど・・
私はやっぱり、田代先生より田中君だなぁ~。
前の席の本田 麻美と横の清水 夏樹が話しかけてきた。
麻美「田代先生、カナリかっこいいよね。
このクラスの担任が田代先生でよかったぁ~。」
夏樹「うん、私もかっこいいと思う。
絶対、田代先生人気ありそうだね!!」
さやか「そうだね~。人気ありそうだよね。」
田代先生もいいと思うけど…
先生と恋愛は出来ないでしょ?!
その反面、田中君なら何も支障ないんだし。
私は、友人に合わせて答えたが心の中ではやっぱり田中君の事しかない。
田代先生「それでは、みんなにも自己紹介してもらおうかぁ~!!」
田代先生の言葉を聞き、クラス全員が一気に声をあげた。
クラスメートA「えー!!無理だって。」
クラスメートB「自己紹介なんていらないよ。」
色んな声が教室に響いていた。
確かに、自己紹介なんていらないよね。
でも、舞台に上がって挨拶する方がもっと恥ずかしいんだから。
でも、結局は自己紹介をする事になってしまう。
私は全生徒の前で新入生の言葉を言った後だったから、
そんなにプレッシャーはかからなかった。
男子から自己紹介が始まり、
普通の自己紹介から個性的な自己紹介があった。
男子の自己紹介が終わり女子の自己紹介が始まった。
夏樹や、麻美の自己紹介が終わり、私の番。
さやか「初めまして。水野さやかです。
中学では学級委員をやってました。よろしくお願いします。」
こんな感じでいいのかな??
別にクラスの中で目立たなくていいしね。
って、その前に入学式で充分目立ってたんだよね…
と思いながらも自己紹介を終えた。
クラス全員の自己紹介を終え、
これからの学校生活について田代先生が話しをしてHRは終わった。
明日から田中君と少しでも話ができるといいな。