前節の沼津戦でのMVPを獲得した選手は、2得点を奪った浅川選手でもなく、先制点を奪い、3点目をアシストした樋口選手でもなかった。
そして今回のMVPは、野々村選手の負傷により巡って来たCBの一角に入った宮部大己選手だった。
もともと彼は右のSBを本職としており入団1年目から試合出場し2年目には27試合に出場したのであるが・・・
一昨年藤谷選手の加入により出場機会を減らし、更に今季は馬渡選手も加入して、右SBの順位としては3番目となった。
今季の試合出場は途中出場の僅か2試合に限られ、出場時間も20分余りしかなかった。
そして前前節、野々村選手の負傷により巡って来た、慣れないCBでの出場となったのであるが、2試合続けてクリーンシートで終えた守備の立役者となった。
宮部選手はCBとしては小柄で178㎝の身長ではあるが、身体を張った守備と、1対1では負けない対人における強さが特徴の選手。
特にこの試合は3トップの真ん中を担いリーグ3位となる8得点を奪っている和田育選手に仕事をさせなかった。
更に後半途中から入った元日本代表の川俣選手や斎藤学選手に対しても体を張った守備でゴールを死守して魅せた。
特に川俣選手に対しては体格差で劣るのであるが怯むことなく、激しい守備を繰り返し自由を奪いボール奪取を繰り返す。
更に相手右サイドに入った技巧派斎藤選手に対しても、積極的な守備を繰り広げ有効なクロスやパスを入れさせなかった。
また67分には相手の決定的シーンが訪れたのであるが宮部選手そしてGK大内選手がゴールを死守してみせた。
右サイドを森選手が切り裂き深い位置からクロスを入れられ、和田選手にフリーでシュートを打たれた場面。
宮部選手は身体を投げ出しシュートブロックで決定的な得点機会を防いでくれた。
今回の沼津戦では大量得点を奪うことに成功したのであるが、今試合での立役者は体を張って相手の攻撃を防ぎ切ったDF陣の活躍無くして生まれなかった。
中でも宮部選手は間違いなくMVPに選ばれるに相応しい活躍を魅せてくれた。
(山雅フォトギャラリーより)
宮部選手の試合後のコメントを掲載します。
「悪い時間は必ずあると思うので、そこは失点しないというのが一番重要なこと。
今までだったらその悪い時間で失点してしまうことが結構あったんですけど、
今日もあった中でそこで踏ん張れました。
シュートブロックもありましたけど、
そういうところをゼロで終えられたのは大きかったと思います。」
これからも活躍を期待します・・・