ルヴァン・カップで敗退し、天皇杯の切符も逃した山雅には、J2昇格するしか残されていないんです。
公式戦のなかった今節までの2週間で今まで思い通りに行かなかった原因を探り出し、それを練習に落とし込めたか否かが問われる試合となる。
首位の大宮を撃破して波に乗るかと思われた前節の北九州戦。
龍平選手のクロスに反応した浅井選手の見事なヘッドで先制し、幸先良いスタートをきれたかと思きや・・・
その後は、磨いてきたはずのパスワークはミスが多く、プレスはかわされ、追加点を奪えないまま終了間際に失点して痛恨の引き分けに終わった。
やはり追加点が奪えなかったことが全てであり、1試合平均得点1.86はリーグ8位と物足りない数字。
そこはボール保持で上回って主導権を握る攻撃スタイルを掲げているのであるが、それが必ずしも効率の良い攻め込み方かと問えば否である。
後ろでパスを回しながら、サイドチェンジのパスを駆使しながら薄いサイドを突破して得点チャンスを演出する。
前線にターゲットとなる選手が不在なだけに、細かなパスワークで相手の隙を付きながら一本のスルーパスで裏への抜け出しで得点機会を作り出す。
色々な攻撃のバリエーションを工夫しながら2点、3点と追加点が取れるチームにならなければいけないのだ。
この2週間の内にチームの強みを再構築できたかが反転攻勢の鍵になる。
仕切り直しのタイミングだけに、今治戦の結果次第で上昇気流に乗る可能性もあれば逆もあり得る。
霜田監督は「チームとして『こうやって勝つ』という部分を前面に押し出して戦う」と力強く語ってくれた。(信毎より)
「ハードワークは才能に勝る」
今節対戦するFC今治には攻撃陣は才能豊かな選手たちが揃っている、特に警戒すべきはマルクス・ビニシウス選手。
体格を活かして前線で起点となり、ドリブルも得意として突破から既に5得点を挙げている。
そして前線には元山雅戦士の阪野選手も存在し、2戦連続の恩返し弾を決められるのだけは避けたいところだ。
それでも山雅としては無敗で首位の大宮を破った第13節の戦い方を思い出して欲しい。
3連勝を狙った第12節の八戸戦で相手のハードワークにのみ込まれて敗れていた。
その教訓を糧に指揮官は選手たちに 「ハードワークは才能に勝る」という言葉を掛けた。
前線にタレントがそろう大宮に勝ったように、ハードワークをベースにした戦う原点で上回るしかない。
その言葉通りに、ハードワークを貫き、ピッチ上で体現してくれたことが勝利につながった。
この戦い方を今節の今治戦でも披露することができるか否かにかかっている。
ハードワークを貫き、ボールを奪ったら素早くシュートカウンターを繰り出すことにより、
5試合連続得点となる浅川選手の得点に期待しようではありませんか。