上島珈琲店にいると、「16」とかいた札をトレーに乗せている人がいる。
これは、もちろんジュウロクと読むが、それはここが日本で、私が日本人だからだ。
しかし、イタリア人なら、sedici と言うだろう。
英語圏の人なら sixteen 、中華圏なら、shíliù だが、中南部の台湾人なら、tsaplak と言うだろう。
同じ「16」でも、何百という読み方をされてしまう。
数字は記号だからである。
しかし、実は漢字も記号、表意文字だから、目で見て意味が同じでも、古代からいろいろな音をあてがわれてきた。
いわば、すべての漢字音は「16」の読み方と大差ないことになる。
中国といっても、漢民族だけではなく、元や清はもちろん、あの唐や隋も漢民族ではなく、外国人支配の王朝であったと言われる。