形容詞の「変化」 | 中村教授の愉快な毎日

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形容詞は「活用」する:白き石、石白し。

しかし、未然、連用、已然、命令は、すべて、「あり」の活用であって(shiro-k-ara, shiro-k-ari …)、形容詞それ自体は活用などしていない。

そこで、連体形が問題となる。

shiro-k-i の「-i」はなんだろうか。 

-k- は、なんだかわからないが、つなぎの音だろう。副詞の早く、白く、と同じだろう。

ちなみに、ラテン語の形容詞は名詞と区別されない。

叙述形容詞でも、限定形容詞でも、何一つ名詞と変わらない。

ところが、ドイツ語では、前者の場合、複数、男女中性の語尾変化をしない。

中世のドイツ語ではきちんと変化していたはずだから、いつからこうなったのか気になる。

それはともかく、日本語の -i- は不思議である。