昨日は、地元の幼馴染みと一緒にワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団の来日大阪公演に行ってきました。
2021年ショパン国際ピアノコンクール優勝のブルース・リウが前プロで、ショパンコンクール公式オケの同楽団と音楽芸術監督でコンクールでの指揮を務めたアンドレイ・ボレイコの指揮でショパンのピアノ協奏曲第2番を演奏。コンクールではピアノ協奏曲第1番を演奏したブルース・リウが今度は2番を演奏するということがフライヤーの裏面で大きくPRされている公演で、メインプロはベートーヴェンの交響曲第7番でした。
当初プログラムでは、この他に前プロでブルース・リウがショパンのポーランド民謡による大幻想曲を演奏する予定でしたが、出演者の強い希望により、ルトスワフスキの小組曲に変更、オケのみの演奏となりました。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240201/07/kohwada/f3/fc/j/o0763108015396092017.jpg?caw=800)
出演
指揮:アンドレイ・ボレイコ
ピアノ:ブルース・リウ
管弦楽:ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団
プログラム
前半
ルトスワフスキ:小組曲
第1曲 笛
第2曲 万歳ポルカ
第3曲 歌
第4曲 踊り
ショパン:ピアノ協奏曲 第2番 ヘ短調 op.21 (ピアノ:ブルース・リウ)
第1楽章 マエストーソ
第2楽章 ラルゲット
第3楽章 アレグロ・ヴィヴァーチェ
後半
ベートーヴェン:交響曲 第7番 イ長調 op.92
第1楽章 ポーコ・ソステヌート~ヴィヴァーチェ
第2楽章 アレグレット
第3楽章 スケルツォ:ブレスト
第4楽章 アレグロ・コン・ブリオ
アンコール
ソリスト=
①ショパン(サラサーテ編):ノクターン第2番op.9-2<Vn&Pf>
②ショパン:エチュード第1番「エオリアンハープ」op.25-1
オーケストラ=グラジナ・バツェヴィチ:オベレク
僕は2018年1月にワルシャワ国立フィルの演奏を一度聴いています(★)。この時は2015年のショパン国際ピアノコンクール2位のシャルル・リシャール=アムランによるショパンのピアノ協奏曲第1番を聴いているのですが、6年も前のことなので、アムランを観たということしか覚えていません。
定刻の14時過ぎにオケが登壇。コンマスは女性で昨年のチェコフィルの時の様に一番最後に入ってくるわけでもなく、さっさと自席に一旦着席、その後、全員揃ってチューニングとなったのが印象的。東欧のオケはコンマスが最後に登場するといった習慣はないのかなぁ?
そして、アンドレイ・ボレイコが登場。自席が下手側3階サイドバルコニーで、表細までは見えなかったけど、ダンディな感じ。
最初の曲、ルトスワフスキの「小組曲」ではオケは14-12-10-8-6。全4曲の小曲集で短かったけど、ポーランドの民族音楽が素材にされているのが感じられるものでした
![OK](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/119.png)
続いて舞台転換でオケの編成は12-10-8-6-4となり、ファツィオリのピアノがステージ中央、指揮台前に配置されました。
下手側の上方から肩越しに見下ろす感じだったので、ブルース・リウの演奏中の表情は全く見えなかったけど、演奏自体は素晴らしかったです
![グッ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/114.png)
少し暗い感じの第1楽章でも華やかで緩徐楽章の第2楽章はひたすら美しく、第3楽章は快活
![!!](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/093.png)
僕のイメージではファツィオリは明るい音色がすると思っているのですが、ブルース・リウの演奏によく合っていると感じたし、鍵盤上を這うように手が動く辻井くんに似た感じの弾き方に見え、強弱のメリハリよりも流暢な心地よい演奏に思えました
![グッ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/114.png)
そして、アンコールは2曲。
1曲目は、コンミスの方とDUOでショパン(サラサーテ編の「ノクターン第2番op.9-2」。ブルース・リウの優しい伴奏で、コンミスのヴァイオリンがとても美しかったです
![ニコニコ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/002.png)
2曲目の、エチュード第1番「エオリアンハープ」op.25-1も素晴らしい音色の演奏。
今度、リサイタルの機会があれば、是非、聴いてみたいピアニストになりました
![!](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/092.png)
後半は、オケの編成は14型に戻り、ベト7。
前半のブルース・リウが余りにも良かったので、正直、このベト7も良かったけど、大きな感動には至らず。
フルートの音色が綺麗だったしティンパニも頑張っていたけど、ワルシャワ国立フィルだから良かったと思うところは、正直、あまりなかったです。
でも、アンコールが良かった![びっくりマーク](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/634.png)
ポーランドの女性作曲家でヴァイオリニストのグラジナ・バツェヴィチという方の「オベレク」。
オベレクはポーランドの5大民族舞踊のひとつということで、民族色の感じられる曲で楽しくフィナーレとなりました![拍手](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/130.png)
開演14時、休憩20分を挟み、終演16時20分。
客入りは悪く、60%程度。1階席後方や2階正面やサイドバルコニーなどA席が固まって空席が目立ちました。
ホールのXによると、BCD席は完売だったということなので、いつもの海外オケの来日公演同様、BCD席の割り当てが少なく、結局、高価なA席が大幅に余ってしまう結果になっています。売れ残ってしまうくらいなら、1階席後方や2階のA席をBCD席に割り当てたほうが、収入も増えると思うのに、何故やらないのか本当に不思議です。